2014年度工学院大学 第1部機械システム工学科
△化学I(Chemistry I)[2451]
2単位 徳永 健 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 理工系の大学生に必要とされる化学の基礎知識を習得することを目標とする。高校化学程度の基礎的な内容から始めて、「大学の化学」と言えるより進んだ内容も学ぶ。今後の研究活動など、様々な局面に応用できる化学の知識を身に付ける。
- <受講にあたっての前提条件>
- 1年次の「化学実験」を履修している、もしくは、高校レベルの化学の基礎知識を有することが望ましいが、必須ではない。高校で化学を履修しなかった人は、学習支援センターを活用し、化学の知識を補うこと。
- <具体的な到達目標>
- 1) 物質・原子・分子の成り立ちを理解できる(第2−6回)
2) 化学反応に関する計算、反応速度・化学平衡の概念を理解できる(第7−9回) 3) 酸・塩基、酸化・還元の定義とそれらの反応について理解できる(第10, 11回) 4) 気体・液体・固体、それぞれの特徴を理解できる(第12−14回)
(JABEE学習・教育目標) 「機械システム基礎工学プログラム」: (C)技術の基礎: ◎ (JABEE基本キーワード) 「機械システム基礎工学プログラム」: 生物/化学系 (JABEE個別キーワード) 「機械システム基礎工学プログラム」: 化学
- <授業計画及び準備学習>
- 1. ガイダンス
[学習内容] 講義の流れ、今後必要となる単位・次元・有効数字に関する説明を行う。また、学生諸君が持っている化学の基礎知識についての習熟度調査を行う(成績には関係ない)。 [学習準備] 教科書の第1, 2章を読んでおくこと。 2. 物質の成り立ち [学習内容] 物質の性質と分類について学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第3章を読んでおくこと。 3. 原子の成り立ち [学習内容] 原子の成り立ち、電子の軌道・エネルギー準位の概念を学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第4, 5章を読んでおくこと。 4. 原子の特徴と周期律 [学習内容] 多電子原子の電子配置、それに基づく各原子の特徴を学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第5, 6章を読んでおくこと。 5. 分子の成り立ちと化学結合 [学習内容] 複数の原子が結びつき分子ができる。その要因となる化学結合の種類、その起源を学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第7章を読んでおくこと。 6. 分子間に働く力 [学習内容] 分子と分子の間に働く力の種類、その起源を学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書に該当箇所はない。 7. 化学反応式と化学量論 [学習内容] 化学反応式の立て方、その際に考慮すべき法則について学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第8, 9章を読んでおくこと。 8. 化学反応における熱収支 [学習内容] 化学反応は熱の出入り(反応熱)を伴う。反応熱の意味、計算方法を学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第10章を読んでおくこと。 9. 化学反応速度論と化学平衡 [学習内容] 化学反応の進む速度を決める因子と化学平衡状態について学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第16章を読んでおくこと。 10. 酸と塩基、中和反応 [学習内容] 酸・塩基の定義と強さ、pHの定義、指示薬について学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第15章を読んでおくこと。 11. 酸化と還元、酸化還元反応 [学習内容] 酸化と還元の概念、酸化数の決め方について学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第8章の関連する部分を復習しておくこと。 12. 物質の三態 -気体- [学習内容] 気体の一般的性質、ボイル・シャルルの法則、気体の状態方程式などを学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第11章(気体に関する部分)を読んでおくこと。 13. 物質の三態 -溶液- [学習内容] 溶液の一般的性質、束一的性質を学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第13章を読んでおくこと。 14. 物質の三態 -固体- [学習内容] 固体の一般的性質、結晶構造の種類を学ぶ。 [学習準備] 小テストの準備を行うとともに、教科書の第11章(固体に関する部分)を読んでおくこと。 15. 学習成果の確認(試験) [学習内容] これまで学習した内容の習熟度について確認を行う。 [学習準備] 第1−14回の内容の総復習を行うこと。
毎回、講義の冒頭に小テストを行う(15分程度で、成績に反映させる)。また、自宅復習用に課題プリントを配布する(成績には関係ない)。小テストの準備と講義の予習、それぞれ1時間を想定している。
- <成績評価方法及び水準>
- 講義時間内に行う課題を2点x 13回分 = 26点満点、定期試験を74点満点とし、合計点が60点以上の者に単位を認定する。「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育目標(C)は、上記の評価基準を満たせば達成される。
- <教科書>
- 「化学 基本の考え方を中心に」,A. Sherman他著,石倉洋子,石倉久之訳(東京化学同人)
- <参考書>
- 「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」,数研出版編集部編 (数研出版)
「理系のための基礎化学」,増田芳男,澤田 清 編著 (化学同人) 「基礎化学」,化学教科書研究会 編 (化学同人) 「化学 基本の考え方を中心に 問題と解答」,A. Sherman他著,石倉洋子,石倉久之訳 (東京化学同人) 他の参考書に関しては、講義で紹介する。
- <オフィスアワー>
- 前期・後期ともに金曜日15:00−17:00とする。居室は八王子キャンパス(4号館1階103号室)。出張などで不在の可能性があるので、事前に連絡を取ることを推奨する。メールで連絡・質問する場合は、ft13309@ns.kogakuin.ac.jpまで。
- <学生へのメッセージ>
- 「なぜそのようになるのか?」をきっちり理解し、様々な場面で応用していくのが大学の化学です。この講義で学んだ内容が、今後、皆さんが研究・社会生活を送っていく上での一助となればと思います。高校で化学を履修した学生・履修しなかった学生、双方に対応した内容を心がけますが、もし内容が理解できないときは、学習支援センターを活用して下さい。後期に開講される「化学II」を履修することで、化学をより幅広く理解することができます。
- <備 考>
- 大学の教員情報:http://er-web.sc.kogakuin.ac.jp/Profiles/9/0000821/profile.html
個人のWebページ:http://tokunaga-ken.sakura.ne.jp/
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