2014年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース
応用解析学(Applied Analysis)[4D02]
2単位 江澤 潤一 非常勤講師
- <学位授与の方針>
◎ | 1. 基礎知識の習得 | ○ | 2. 専門分野知識の習得 | ○ | 3. 汎用的問題解決技能 | ○ | 4. 道徳的態度と社会性 | ○ | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 工学の基礎的な法則は微分方程式で表現される。本講では,常微分方程式の復習から始め,偏微分方程式とその解法に必要な数学的手法を理解する。講義の大部分は,基本的でしかも広く現れる二階線形微分方程式(双曲型,放物型,楕円型)の初期値問題・境界値問題にあてられる。また,この解法に関連して,直交関数展開やフーリエ級数展開についても学ぶ。また,本講では解の存在や級数の収束性に関する詳細な議論は行わず,解を求めることや,その物理的意味に主眼を置く。数値解法についても議論しない。
- <受講にあたっての前提条件>
- 実数関数の微分,積分の初等的な知識を前提とする。
常微分方程式についても初歩的な知識は仮定する。 三角関数の知識を前提とする。 複素数の知識があると好ましいが,前提とはしない。
- <具体的な到達目標>
- 物理法則が微分方程式で記述されることを理解する。
ラグランジュ偏微分方程式や全微分方程式を解けるようになる。 直交関数展開およびフーリエ級数展開を理解する。 簡単な場合の波動方程式・熱伝導方程式・ラプラス方程式を解けるようになる。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. 序論と準備(常微分,偏微分,複素数,等々)(09/18)
2. 常微分方程式の例と解法(09/25) 3. 偏微分方程式の例と分類(10/02) 4. 理解度の確認(小テストと解説)(10/09) 5. ラグランジュ偏微分方程式(10/16) 6. 全微分方程式(10/23) 7. 理解度の確認(小テストと解説)(10/30) 8. 一次元波動方程式の初期値問題・境界値問題 (11/06) 9. 直交関数展開,フーリエ級数展開(11/13) 10. 波動方程式(双曲型)のフーリエ級数による解法 (11/27) 11. 理解度の確認(小テストと解説)(12/04) 12. 熱伝導方程式(放物型)のフーリエ級数による解法(12/11) 13. ラプラス方程式(楕円型)の境界値問題(12/18) 14. 偏微分方程式のまとめ(01/08) 15. 学習成果の確認(01/15)
- <成績評価方法及び水準>
- 1)可能な限り頻繁に,それ以前の授業内容を題材に小テストを実施する。小テストの総合点を100点満点で評価し,A点とする。
2)定期試験は,100点満点で評価し,B点とする。 3)最終評価点Fは,F=A*(1-x)+B*xである。xは,X>0.5の範囲で総合的に決める全学生に共通の係数である。Fが60点以上を合格とする。
- <教科書>
- 指定教科書なし。
講義要旨を配布する。
- <参考書>
- 「キーポイント 偏微分方程式」河村哲也(岩波書店,理工系数学のキーポイント10)
キャンパス・ゼミ「偏微分方程式」馬場敬之,高杉豊(マセマ出版社)
- <オフィスアワー>
- 木曜日16:40−17:00講師室
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