2014年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース
△数値材料力学(Numerical Method in Strength of Materials)[2B01]
2単位 何 建梅 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <学位授与の方針>
| 1. 基礎知識の習得 | ◎ | 2. 専門分野知識の習得 | | 3. 汎用的問題解決技能 | | 4. 道徳的態度と社会性 | | 5. 創成能力 |
- <授業のねらい>
- 材料力学では一次元の棒や梁などの応力と変形について学んだが、実際の機械や構造物の設計にはもう少し複雑な応力状態を把握する必要が生じるため、材料力学から一歩進んで、2次元の板や3次元のブロックなどの弾性力学の基礎的な考え方と基礎方程式について理解する。一般的な「フックの法則」と有限要素解析の基礎となるエネルギー解法の詳細について学び、有限要素法の元となる構造弾性力学的理論の基礎知識を身につける。
- <受講にあたっての前提条件>
- 弾性力学の理論と有限要素法の基礎を理解するためには、2年次までに学んだ材料力学の知識が必須である。2年次の必修科目「材料力学及演習I」を習得したことを前提条件とする。
- <具体的な到達目標>
- エネルギーおよびデザインをキーワードに体系づけられた教育手法の下で、機械工学の基礎を中心に専門領域までの知識と方法論を習得する。この科目を履修すると実際のものづくり設計に対する即戦力が得られ、複雑な機械設計にあたって工学的観点からの信頼性に関する着想が豊かになる。
<JABEE学習教育到達目標> 「機械工学プログラム」:(D)◎ <JABEEキーワード> 「機械工学プログラム」:引張・圧縮・せん断応力とひずみ,材料の強度と許容応力、材料の構造と組織、応力解析,多軸応力,塑性構成式,ひずみエネルギーとエネルギー原理,構造解析
- <授業計画及び準備学習>
- <授業計画>
1.二次元弾性理論における応力とひずみ 二次元における応力とひずみの性質を説明する。材料力学の知識を予習すること。 2. 二次元弾性理論におけるひずみと変位の関係式 垂直ひずみ、せん断ひずみは連続な変位から導かれることを説明する。前回の授業内容を復習すること。 3. 二次元弾性論における釣り合いの式 構造物の応力を用いた微小部分の釣り合い式、また境界条件の取り扱いを講義する。前回の授業内容を復習すること。 4. 適合条件式 ひずみは連続な変位から導かれ、適合条件式を満たす必要があり、適合条件式の説明をする。前回の授業内容を復習すること。 5. 二次元弾性論とエアリの応力関数 エアリの応力関数を用いた古典的な二次元弾性論を紹介する。前回の授業内容を復習すること。 6. 応力の特異点、応力集中 エアリの応力関数を用いた特異場応力、応力集中の解析法を紹介する。前回の授業内容を復習すること。 7.中間テスト これまでの学習効果を確認する 8. 仮想仕事の原理とエネルギー原理 力の釣り合いの式と力の境界条件からなるエネルギー原理を講義する。前回の授業内容を復習すること。 9. エネルギー原理とエネルギー解法 エネルギー原理とエネルギー解法の講義と演習を行う。 10. エネルギー原理からなる有限要素法の定式化 近似解法の一種にコンピュータを用いる有限要素法が利用されているが、有限要素法はエネルギー原理から導かれることを示す。前回の授業内容を復習すること。 11. 一次元有限要素法の定式化 一次元バー要素(棒の引張問題を考える)の定式化を説明する。前回の授業内容を復習すること。 12. 二次元有限要素法の定式化 二次元三角形要素を例に定式化を解説する。前回の授業内容を復習すること。 13. 一般化した有限要素法の概要 二次元、三次元有限要素法の一般的な考え方を概説する。前回の授業内容を復習すること。 14. 一次連立方程式の解法 コンピュータを用いた有限要素法の一次連立方程式の解法を講義する。前回の授業内容を復習すること。 15. 最終テスト 授業の学習効果を確認する
- <成績評価方法及び水準>
- 講義のなかで数回演習問題を行い、答案を提出する。成績はこの演習の結果を少し加味しながらおもに中間と期末の試験結果で評価する。その割合は演習2,中間3と期末5の割合で行う
- <教科書>
- 指定教科書なし。プリントを毎回配布する
- <参考書>
- 指定参考書なし。配布プリントを参考すること
- <オフィスアワー>
- 授業後30分、場所はA1718となる。それ以外も随時訪問してよいが、メール(at13148@ns.kogakuin.ac.jp)にてアポを取って利用すること。
- <学生へのメッセージ>
- 有限要素法はいま急速に広まっている三次元CADやCAE技術とも関連しているのでよく学んでおくと就職してからもものづくりの設計業務に確実に役に立つ基礎知識になっているもので、よく学んでおくと将来役にたつでしょう。
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