2014年度工学院大学 第1部機械工学科

工業数学B(Engineering Mathematics B)[4252]

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2単位
長谷川 浩司 助教  [ 教員業績  JP  EN ]
浦田 哲哉 非常勤講師  
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
工学における諸々の問題の解決を目的として、『ベクトル解析』ならびに『確率・統計』について学ぶ。論理的な思考力と解析力を増強し、適切な問題解決能力を身につける。

<受講にあたっての前提条件>
数学I、数学II、数学演習I、数学演習II、線形代数学I、工業数学Aを受講していること。

<具体的な到達目標>
【ベクトル解析】
(1)ベクトルの成分および内積と外積を理解し、その計算ができる。
(2)ベクトルの微分を理解し、接線・法線・曲率などの計算ができる。
(3)ベクトルの微分作用素(勾配・発散・回転)を理解し、その計算ができる。

【統計学】
(1)記述統計を理解し、与えられたサンプルデータに対して、ヒストグラムを作成することができると共に、同データに対して平均値、分散、標準偏差が計算できる。
(2)代表的な確率分布である正規分布を理解し、標準化変換を用いた計算ができる。
(3)推測統計を理解し、与えられた事例に基づき、統計的推定および統計的検定ができる。

(JABEE学習・教育到達目標)
「JABEE機械工学エネルギー・デザインプログラム」(D) ◎

<授業計画及び準備学習>
工業数学Aと同様に、講義は受講登録者を2グループに分け、半期ごとに内容(ベクトル解析と統計学)を並行して行い、半期で入れ替えて行う。グループ分けについては、別途掲示を参照すること。

【ベクトル解析】
1.[ガイダンス] スカラーとベクトル,ベクトルの加減
準備学習:「微分」と「積分」の基礎を復習しておくこと
2.[基礎演算] スカラー積とベクトル積
3.[基礎演算] ベクトルの微分
4.[基礎演算] 接線と法線,曲率
5.[微分演算] スカラーの勾配
6.[微分演算] ベクトルの発散
7.[微分演算] ベクトルの回転
準備学習 : 各回とも前回の講義内容を教科書および配布資料の練習問題を解いて復習すること。

【確率・統計】
8.[ガイダンス]高校数学(確率分野)の復習/統計学と社会のつながり
準備学習:高校数学(確率分野)を復習する。教科書P.8〜13を熟読する。
9.[記述統計] 統計用語およびヒストグラム
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.16〜23を熟読し、練習問題を解く。
10.[記述統計] 各種統計量(平均値、分散、標準偏差)
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.24〜43を熟読し、練習問題を解く。
11.[確率分布] 正規分布および中心極限定理
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.44〜53を熟読し、練習問題を解く。
12.[確率分布] 標準化変換
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.68〜79を熟読し、練習問題を解く。
13.[推測統計] 統計的推定
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.80〜89を熟読し、練習問題を解く。
14.[推測統計] 統計的検定
準備学習:前回の講義内容を復習する。教科書P.90〜99を熟読し、練習問題を解く。

15.学習成果の確認(期末試験)
準備学習:これまでの講義内容を復習する。

<成績評価方法及び水準>
『ベクトル解析』での評点(50%)および『確率・統計』での評点(50%)の合計により成績を評価し、60点以上の受講者に単位を与える。
ただし、『ベクトル解析』および『確率・統計』それぞれにおいても、60点以上の評価を受けることを原則とする。

<教科書>
【ベクトル解析】
「ベクトル解析の基礎」寺田文行・木村宣昭 共著(サイエンス社)

【確率・統計】
「完全独習 統計学入門」小島寛之著(ダイヤモンド社)

<参考書>
【ベクトル解析】
授業中に適宜紹介する。

【確率・統計】
「やさしく学べる統計学」石村園子(共立出版株式会社)
「統計解析がわかる」涌井良幸、涌井貞美(株式会社技術評論社)

<オフィスアワー>
各教員が第1回目(第8回目)の講義で紹介する。

<学生へのメッセージ>
【ベクトル解析】
2次元あるいは3次元空間内の基本的な運動を記述するのに必要なだけではなく、力学,流体力学,電磁気学など様々な分野で頻繁に用いられ,それらの学習に必要不可欠な道具である。ベクトルを活用できると各種力学を理解しやすくなるので,予習・復習によって基本演算を身に付けてほしい.

【確率・統計】
これまでに学んだ数学を今一度復習した上で受講することが望ましい。本科目の内容は、自然科学のみならず、社会科学の基礎にもなっている。表層だけ理解するのではなく、本質的な理解と共に解法を体得してほしい。そのためにも単にやり方を覚えるのではなく、時間を掛けて試行錯誤しながら、愚直に考え抜くことを大切にしてほしい。


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