○線形代数学Ｉ（Linear Algebra I）[4156]

＜学位授与の方針＞

◎	1. 基礎知識の習得
○	2. 専門分野知識の習得
○	3. 汎用的問題解決技能
○	4. 道徳的態度と社会性
○	5. 創成能力

＜授業のねらい＞

ベクトル・行列とそれを利用した連立１次方程式の解法について，基本的な事柄を身につける．

＜受講にあたっての前提条件＞

高校数学科目「数学I」で学習した数学知識を前提とする．
ベクトルや行列を学習していなくても，本授業では初歩から解説するので問題無い．

＜具体的な到達目標＞

(1) 行列や行列式の基本的な計算ができる．
(2) 連立１次方程式の問題を，行列の基本変形を利用して解決できる．
(3) 逆行列の基本的な計算ができ，それを利用して連立１次方程式で表される問題を解決できる．
(4) 行列式の基本的な計算ができ，それを利用して連立１次方程式で表される問題を解決できる．

＜JABEE 学習・教育到達目標＞
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」：　D-1　◎

習得後は「線形代数学II」でさらに線形代数の知識を深めるとともに，「数値計算法I」ではより実際的な計算手法を学ぶ．

＜授業計画及び準備学習＞

第１回　ガイダンス，ベクトルの内積と外積
・本科目の授業計画や方針等をガイダンスとして説明する．
・ベクトルについて説明し，その内積と外積について解説する．
　【準備学習】　教科書の第１章から第３章にざっと目を通し，これからどのような学習をするのか見ておくこと．また，ベクトルについて調べておくこと．

第２回　行列の定義
・授業開始時に前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列の定義について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行列について調べておくこと．

第３回　行列の演算
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列の和，差，積などについて解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行列の演算について調べておくこと．

第４回　行列と連立１次方程式
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列と連立１次方程式の関係について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，連立１次方程式について調べておくこと．

第５回　基本変形
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列の基本変形について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行の基本変形について調べておくこと．

第６回　簡約な行列
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・簡約な行列について説明し，一般の行列を簡約な行列に変形する方法について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，簡約な行列について調べておくこと．

第７回　連立１次方程式の解法
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・連立１次方程式を行列で表し，基本変形を用いて解く掃き出し法について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，連立１次方程式の解法について調べておくこと．

第８回　正則行列と逆行列
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・逆行列と正則行列について説明し，それらの性質について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，逆行列について調べておくこと．

第９回　逆行列の求め方
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・逆行列の求め方について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，逆行列の求め方について調べておくこと．

第10回　置換
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・置換について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，置換について調べておくこと．

第11回　行列式の定義
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・置換を用いた行列式の定義について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行列式について調べておくこと．

第12回　行列式の性質
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列式の性質について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行列式の性質について調べておくこと．

第13回　行列式の計算
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．
・行列式の計算方法について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行列式の計算方法について調べておくこと．

第14回　クラーメルの公式
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．
・クラーメルの公式について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，クラーメルの公式について調べておくこと．

第15回　学習成果の確認（試験）
・試験により理解度を確認する．
　【準備学習】　今までに宿題で出された問題すべてをもう一度解き，理解が不足している単元を重点的に復習しておくこと．

＜成績評価方法及び水準＞

100点満点の試験で60点以上を合格とする．

「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育到達目標 D-1 は，本科目およびこの目標に対応する卒業に必要な他の該当科目をすべて習得することにより達成される．

＜教科書＞

三宅敏恒 著 「入門 線形代数」 培風館（1991年）ISBN:978-4563002169
（後期の「線形代数学II」でも同じ教科書を使う）

＜参考書＞

本科目の前半部分で学習する行列の定義と演算，連立１次方程式と行列，基本変形や掃き出し法については，説明や問題解説が詳しく書かれていて，問題数も多い下記２つの本が参考となる．
　
(1) 高木悟 著 「数学基礎プラスα（最適化編）」 早稲田大学出版部 （2013年）ISBN:978-4657130099
　行列の定義・性質・演算，連立１次方程式と行列の関係，基本変形，掃き出し法，さらにそれらを応用した最適化問題を扱っている．
　
(2) 高木悟 著 「数学基礎プラスβ（最適化編）」 早稲田大学出版部 （2013年）ISBN:978-4657130112
　上記(1)の続編で，行列の簡約化，階数，連立１次方程式の解なしと不定解，最適化問題を扱っている．

＜オフィスアワー＞

新宿：　火曜１限＠数学（共同）研究室
八王子：　水曜昼休み・木曜３限＠数学（個人）研究室
　
※連絡用メールアドレスや研究室の場所など，詳しいことは初回授業時に知らせる．

＜学生へのメッセージ＞

毎回の準備学習は最低限やりましょう．

＜備 考＞

教科書を毎回使用するので，必ず持参すること．

＜参考ホームページアドレス＞

http://home.att.ne.jp/air/satorut/lec/index.html