線形代数学ＩＩ（Linear Algebra II）[4153]

＜学位授与の方針＞

◎	1. 基礎知識の習得
○	2. 専門分野知識の習得
○	3. 汎用的問題解決技能
○	4. 道徳的態度と社会性
○	5. 創成能力

＜授業のねらい＞

ベクトル空間・線形写像とそれを利用した行列に関する応用問題の解法について，基本的な事柄を身につける．

＜受講にあたっての前提条件＞

「線形代数学I」で学習した行列や基本変形の知識を前提とする．

＜具体的な到達目標＞

(1) ベクトル空間や線形写像の基本的な概念が理解できる．
(2) 行列に関連する応用問題を，ベクトル空間や線形写像を利用して解決できる．
(3) 行列に関連する応用問題を，固有値や固有ベクトルを利用して解決できる．
　
＜JABEE 学習・教育到達目標＞
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」：　D-1　◎
　
習得後は力学系科目や制御理論科目など工学で現れる線形代数の応用の学習へとつながるとともに，「数値計算法II」ではより実際的な計算手法を学ぶ．

＜授業計画及び準備学習＞

第１回　ガイダンス，ベクトル空間
・本科目の授業計画や方針等をガイダンスとして説明する．
・ベクトル空間とその元であるベクトルについて解説する．
　【準備学習】　「線形代数学I」の授業ノートを読み返すこと．また，教科書の第４章から第６章にざっと目を通してこれからどのような学習をするのか見ておくこと．さらに，ベクトル空間について調べておくこと．

第２回　部分空間
・授業開始時に前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・ベクトル空間の部分空間について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，部分空間について調べておくこと．

第３回　１次独立と１次従属
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・ベクトルの１次独立と１次従属について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，ベクトルの１次独立について調べておくこと．

第４回　基底と次元
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・ベクトル空間の基底と次元について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，基底について調べておくこと．

第５回　線形写像
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列による線形写像について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，線形写像について調べておくこと．

第６回　表現行列
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・線形写像を表す行列（表現行列）について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，表現行列について調べておくこと．

第７回　固有値と固有ベクトル
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・固有値と固有ベクトルについて解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，固有値と固有ベクトルについて調べておくこと．

第８回　行列の対角化
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列の対角化について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行列の対角化について調べておくこと．

第９回　対角化の計算
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・対角化の計算方法について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，対角化の計算方法について調べておくこと．

第10回　行列のべき乗
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・行列のべき乗の求め方について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，行列のべき乗について調べておくこと．

第11回　対角化の応用
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・対角化の応用例として，市場競争問題について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，対角化の応用例について調べておくこと．

第12回　内積空間
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回課した宿題を回収し，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．回収した宿題は採点，コメントを付したあと，次回授業開始時に返却する．
・一般の内積と内積空間について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，内積空間について調べておくこと．

第13回　正規直交化
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．
・ベクトルの正規直交化について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，正規直交化について調べておくこと．

第14回　直交行列
・授業開始時に前々回の宿題を返却し，コメントする．また，前回の学習内容を振り返るために宿題の問題を解説する．
・直交行列について解説する．
　【準備学習】　前回の授業ノートを見ながら宿題に取り組むこと．また，直交行列について調べておくこと．

第15回　学習成果の確認（試験）
・試験により理解度を確認する．
　【準備学習】　今までに宿題で出された問題すべてをもう一度解き，理解が不足している単元を重点的に復習しておくこと．

＜成績評価方法及び水準＞

100点満点の試験で60点以上を合格とする．

「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育到達目標 D-1 は，本科目およびこの目標に対応する卒業に必要な他の該当科目をすべて習得することにより達成される．

＜教科書＞

三宅敏恒 著 「入門 線形代数」 培風館（1991年）ISBN:978-4563002169
（前期の「線形代数学I」で使用した教科書と同じ）

＜参考書＞

指定参考書なし．
　
参考までに以下を紹介する．
　
大枝和浩 著 「数学基礎プラスγ（線形代数学編）2014」早稲田大学出版部（2014年9月発行予定）

＜オフィスアワー＞

新宿：　火曜１限＠数学（共同）研究室
八王子：　水曜昼休み・木曜３限＠数学（個人）研究室
　
※連絡用メールアドレスや研究室の場所など，詳しいことは初回授業時に知らせる．

＜学生へのメッセージ＞

毎回の準備学習は最低限やりましょう．

＜備 考＞

教科書を毎回使用するので，必ず持参すること．

＜参考ホームページアドレス＞

http://home.att.ne.jp/air/satorut/lec/index.html