2014年度工学院大学 第1部機械工学科

加工工学概論(Introduction to Mechanical Processing)[2101]

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2単位
西村 一仁 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
最終更新日 : 2015/02/13

<学位授与の方針>
1. 基礎知識の習得
2. 専門分野知識の習得
3. 汎用的問題解決技能
4. 道徳的態度と社会性
5. 創成能力

<授業のねらい>
機械工業では様々な工程を経て一つの製品が出来上がるが、各工程ではその目的に適した工作機械や工具が利用される。このため各々の工程で用いられる工作機械と工作法についての知識を身に着けておくことでより良い製品を作り上げることが可能となる。本講義では機械加工の専門用語を学ぶとともに、工作機械や切削・研削工具に関する基礎知識を学習する。

<受講にあたっての前提条件>
特に予習は必要としません。

<具体的な到達目標>
(1)構造や用途によって分類される工作機械の機能と特徴について理解できる。
(2)精度、剛性、耐久性、操作性等、工作機械が具備しなければならない条件について説明できる。
(3)工作物の仕上げ面の表面粗さが各種工作機械による工作法の違いや切削工具の刃先形状、切削条件とどのような関係を持つか理解できる。
(4)加工精度という用語が持つ意味と、工作機械において加工精度をよくするための条件、環境について理解できる。
(5)工作機械の自動化についての知識と、それが要求される環境について理解できる。

(JABEE学習・教育目標)「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(D)◎

<授業計画及び準備学習>
1) 「ガイダンス:授業の意義とその位置づけ、他の授業との関連性」     
2) 「機械加工法の種類とその特徴」
3) 「工作機械に要求される基本性能」
4) 「機械加工の切りくず生成機構」
5) 「切削工具材料の諸特性」
6) 「穴加工、旋削、フライス用切削工具の要件」
7) 「研削加工の原理と方法」
8) 「研削砥石について」
9) 「研削加工の種類:研削、ラッピング、ポリッシング」
10)「切削・研削油剤と潤滑」
11) 「工作機械、工具、工作物系に及ぼす剛性の影響」
12) 「加工精度及び加工能力の評価方法」
13) 「各種加工法と工作機械の関連」
14) 「NC工作機械の発達と構成」
15) 学習成果の確認 (期末試験)
※準備学習:各回とも、各授業の前までに前回授業の復習を行っておくこと。

<成績評価方法及び水準>
期末試験において成績の評価を行い、60点以上の者を合格とします。 試験において資料の持ち込みは一切不可とします。
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標、D、は上記の基準を満たせば達成されます。

<教科書>
指定教科書なし(講義要旨を配布します)

<参考書>
「機械工作法」平井三友 他 著(コロナ社)
「加工学I−除去加工−」日本機械学会編 (丸善)
「材料加工プロセス−ものづくりの基礎―」山口克彦 他 著 (共立出版)

<オフィスアワー>
授業終了後、講義室にて。または、メールで。

<学生へのメッセージ>
設計と加工は表裏一体です。設計したものが精度よく動かせるためには、各々の部品の加工精度、表面性状が重要な要因となります。また設計を行うには単に公差を厳しくするのではなく容易に加工が行われる形状を考えなければなりません。機械加工が理解できていないと、加工・組立ができない図面をCADで描いてしまうことがあります。これは加工時にどこをチャックしてどこから加工していくか、またどこを基準面として計測しているかが十分学習できていないためです。加工方法を理解し、正しい図面を描ける技術者になってください。


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