2013年度工学院大学 教職課程科目

現代教職論(Study on Modern Teaching Profession)[9023]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
安部 芳絵 非常勤講師

最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 この授業は、いわば、教職の入門的な科目である。「教師というしごと」についての理解を深めると共に、自らの適性を見つめ、これから先の教職課程で何をどう学ぶのかを考える機会としたい。
わたしたちは、これまでの学校体験・教師体験を土台として、教師について何らかの考え・想いを抱いている。それぞれの抱く教師像は異なり、そのために指導上の問題が生じることもある。
そこで現代教職論では、教職の意義や役割、職務内容について学びながら、「これからの教師に求められる役割」について子どもの権利条約の視点から探っていく。授業は実践力を育むため、グループワーク、スピーチ、発表などを取り入れ参加型学習で進めていく。また、省察をひとつの軸とすることで、学校体験・教師体験を相対化し、自分のなかにある「学校」「教師」についての先入観や偏見に気づく機会としたい。
 なお、講義の初回に「教職への想い」「忘れられない教師との出会い」「どんな教師になりたいか」を600-1200字程度にまとめ、ひとりひとりから発表してもらうので、各自準備をしておくこと。高校中退や不登校の経験がある者、現在の学校や教師の在り方に対して「疑問」を抱いている者も歓迎する。

<授業計画及び準備学習>
【授業計画】
1.オリエンテーション:評価方法や授業の進め方についての説明と学生の自己紹介。
2.教職への想い:「なぜ教師をめざすのか」を客観的に捉えなおし自分なりの課題を見つ
けるために教場でレポートを書く(1回目に行う場合もある)。ひとりずつ前にでて発表
を行い、問題意識を共有する。
3〜5.教師のしごと:教師の職務内容や校務分掌、教育方法の研究、関連法規など
6〜7.教師になるには:教職課程・教育実習・免許制度、採用試験、教員の研修
8.−12.子どもに向かい合うための事例研究
子どもをめぐる教育的課題を具体的な事例として取り上げ、学生が発表する。事例は学
生と協議の上決定するが、主として取り上げたいのは、学生の学校体験・教師体験とも
関連の深いであろう「いじめ」「不登校」「体罰」などである。
13.教師の専門性と省察
14.教師と子どもの権利条約
15.学習成果の確認(教場レポート)
※教師として教壇に立っている先輩をゲストとして招いて、話を聴くことも計画している。参加者との協議によって計画を変更することがありうる。
【準備学習】
1)−2):「教職への想い」「忘れられない教師との出会い」「どんな教師になりたいか」を600-1200字程度にまとめておく。講義終了後は、他の学生の意見を聴き、自分の考えを再考する機会としたい。
3)−7):講義の際に指示する関連法規・資料に目を通しておくこと。
8)−15):子どもに関する新聞記事を読んだり、ニュースを意識して見ておくこと。講義後は、講義で学んだことを踏まえて、家族や友人と意見交換をすること。

<成績評価方法及び水準>
講義への出席を前提とし、授業の最後に実施する教場レポートで6割以上の得点をとった者に単位を認める。

<教科書>
なし

<参考書>
『子ども支援学研究の視座』安部芳絵、学文社

<オフィスアワー>
授業終了後に教場で対応する。

<学生へのメッセージ>
現代教職論は、教職のいわば「入口」です。教師になりたいと強く思っている人も、とりあえず免許を取ろうと考えている人も、「教師の専門性」について考える中で、自分が教職に向いているのかどうか、考えてみてください。ひとりで向き合うのは大変なので、共に考えていければいいなと思います。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2013 Kogakuin University. All Rights Reserved.