2013年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科
建築保全学(Theory of Building Surveys)[5A18]
2単位 後藤 治 教授 [ 教員業績 JP EN ] 村上 純一 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 近年建築物は、地球環境に配慮したものであることが求められている。そのためには、建築物を良好な状態で維持管理し、その長寿命化を図ることが求められている。本授業では、そのために必要な基礎知識を習得することを目標とし、建築の保全の概念、建築の保全に関わる社会的動向や、関連する法規・資格等の諸制度、実務の概要について学ぶ。
- <授業計画及び準備学習>
- 1 授業の進め方、基本的な用語・実務
準備学習:身近にあるリフォーム、リニューアルされた建築物の実例を確認する 2 建築物のライフサイクル、保全の概念 準備学習:身近にある建築物の維持管理、改修等の保全の実態を確認する 3 建築物のマネジメント 準備学習:建築物の竣工後、建築物を管理するためにどのような行為が必要か考える 4 保全に関わる法規・資格 準備学習:建築物の保全に関わる法制度や資格を調べてみる 5 設計段階における保全(ライフサイクル設計) 準備学習:建築物の建設時に必要な費用と、竣工後に必要な費用を調べてみる 6 検収・引渡、計画的な管理 準備学習:建築物の管理に必要な費用を軽減するための方法を考える 7 診断・改修・情報処理 準備学習:身近にある建物の破損を見つけ、その原因と対処方法を考える 8 保全に関連する近年の動向−不動産取引・PFI事業 準備学習:国土交通省等の行政機関が示している保全に関するデータを集める 9 地球環境と維持保全 準備学習:ビルで使われるエネルギーや建設時に出る廃材とその処分法を調べる 10 維持管理・保全の優れた事例 準備学習:前年度にBELCAで表彰されたビルの実例とその理由を確認する 11 学習成果の確認(レポート課題作成) 準備学習:維持管理・保全の優れたビルの事例を調べ、これまでの学習成果を復習する 12 歴史的建築物・地区の保全 準備学習:日本建築史で学んだ歴史的建築物保存の授業の内容を復習する 13 歴史的建築物・地区に関わる法規・資格 準備学習:文化財保護法、景観法、歴史まちづくり法について調べる 14 歴史的建築物・地区の保全実例 準備学習:具体的に保存されている歴史的建築物や地区について調べる 15 学習成果の確認(レポート課題作成) 準備学習:歴史的建築物又は歴史的地区の事例を調べ、これまでの学習成果を復習する
- <成績評価方法及び水準>
- 2回のレポート課題作成(ともに100点満点)で、平均60点以上の成績をおさめた者に単位を認める。
- <教科書>
- 建物のライフサイクルと維持保全−地球環境世紀のビル保全学入門−(第3版),BELCA(公益社団法人ロングライフビル推進協会)
- <参考書>
- 新建築学大系50 歴史的建造物の保存,伊藤延男他、彰国社
- <オフィスアワー>
- 水曜日12:00〜13:00/面談希望者は事前にメールで連絡すること
- <学生へのメッセージ>
- 新学部の授業として本年度から開講される授業のため、試行錯誤しながら進める形になるが、ご容赦いただきたい。
このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2013 Kogakuin University. All Rights Reserved. |
|