2013年度工学院大学 建築学部建築デザイン学科

建築設計論C(Theory of Architectural DesignC)[3B20]

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2単位
谷口 宗彦 教授  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
建築設計・空間をデザインする面白さを、理性的にしかもビジュアルに講義します。
生活空間を設計する基礎的理論を幅広く学ぶと共に、多くの歴史的・地域的事例を考察し、その問題意識・デザイン意識を高める。

<授業計画及び準備学習>
1.建築設計・計画・デザインの重要性:なぜ空間デザインを学ぶか
      −自分たちの生活空間をとおして空間デザインの大切さ、デザインボキャブラリーを考える
2.空間・建築・環境とデザイン
      −その定義と空間の概念
3.建築空間のもつ4つの性格:1)空間性 2)社会性 3)芸術性 4)機能性
      −空間を学ぶ視点とその見方。都市空間から小住宅まで「建築」が持つ特性を考える
4.物の形、その見え方:「百聞は一見にしかず!?」本当か?
      −空間知覚の構造・恒常現象・意識の秩序化・五感による体験・ゲシュタルト
5.建築空間構成の基本的要素:点・線・面のもつ性格と意味 
      −形態の分類・枠組みの安定化:垂直・水平による意識の秩序化
6.建築空間構成の基本的要素:色彩と空間デザイン
      −光と陰・テクスチャーの空間に与える効果
7.空間デザイン分析1:西欧の都市、広場の構成
      −パルテノン神殿、カンピドーリオ広場、広場の成立条件 
8.空間デザイン分析2:都市空間
      −ローマの都市構成における線的要素:シクストウス5世の発想とその後の影響
9.空間デザイン分析3:西欧的空間特性と日本的空間特性
      −歴史的都市空間と現代の都市空間
10.空間デザイン分析4:ヴァナキュラー建築
      −日本と西洋の町並空間
11.空間デザイン:作家のデザイン
      −最近の話題建築作品
12.まちづくりと空間デザイン
      −景観論等、日本の都市・建築空間が抱える問題
13.今後の建築空間デザイン・都市空間デザインの課題と設計姿勢

14.15.まとめ

※授業の進展によって、上記授業順序・内容の変更もありうる

<成績評価方法及び水準>
試験は実施しない。代わりに、毎回授業の要約<レジュメ>と、各自の自習内容等を整理してレポート提出。関連した質疑応答もこのレポートを通して行う。スケッチなど演習・出席状況を加味して最終的に評価採点する。従って、全て出席することが原則。

<参考書>
「空間体験」世界の建築・都市デザイン 日本建築学会編集 井上書院
最初にリストを上げて説明する。授業に関連した参考書は随時紹介予定。

<オフィスアワー>
講義のある日、10:00-18:00 新宿校舎26階研究室。
質疑は提出するレジュメに記入すること。個人的な内容はメールにて随時相談は受け付ける。

<学生へのメッセージ>
「自分にはセンスが無い…」と諦めないでください。講義内容に沿って考えることで、知的なデザインができるようになるのです。しかも皆さんは常に手を動かすことが大切です。これによって、デザイン能力はさらに開発されるということを信じてください。最初は「へたくそ!」でも毎日スケッチブックを携え、良いと言われる建物(外観・プラン他)や、「上手いな!」と感じるテキストの図などを時間さえあれば片っ端からスケッチする・真似ることです。これによって理屈でなく、体(からだ)がデザイン感覚をつかみ、美しいプロポーションなどなど…自然に指が動くようになります。

<備考>
講義の中で話す私自身の作品は、全て下記研究室ホームページの「WORK」に掲載している。限られた講義時間内では説明しきれないので、レジュメにまとめる際、参照のこと。

<参考ホームページアドレス>
工学院大学 谷口研究室:http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwd1022/

 

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