2013年度工学院大学 第2部建築学科
△法学A(日本国憲法1単位含)(Law A)[3708]
2単位 高橋 基樹 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 法を学ぶとは何か。法とは、基本的には、「〜すべし」というルールであり、それに従わなかった場合には国家権力による強制もしくは制裁が加えられる。すなわち法学とは、「何が正義か」を探究する学問である。本授業では、「人権」を保障した憲法を中心に法学を学び、基礎的な法的知識および法的思考を身につけてもらうことをねらいとする。では人権を学ぶとは、どういうことであろうか。「人権」とは、誰もが生まれながらに持つ権利である。しかし実際には、この「人権」を保障する憲法に基づいて、誰もが自分の思いをあますところなく保障されているのであろうか。現代においても「人権」をめぐる社会問題は生じている。本授業では具体的事件の検討を通じて、憲法の視点から「人権」問題について自ら考える能力を養成することを目指す。
本授業は、講義中心に行う。原則、本授業ではレジュメを配布し、それに沿って授業を進めるが、状況によってPower Pointを用いた授業を行うこともある。その他、授業に必要な資料はプリントして配布する。また必要に応じて、授業の最後にその日の復習問題を提示し、それに対する回答を授業中の指名で求めることや、授業に沿ったテーマに関するレポートを課すことを予定する。
- <授業計画及び準備学習>
- 第1回 法とは何か・憲法とは何か
第2回 人権とは何か・人権保障のための裁判所 第3回 人権の主体(誰の人権が保障されるのか?) 第4回 人権保障とその限界1(名誉権・プライバシー権) 第5回 人権保障とその限界2(生命に対する自由) 第6回 法の下の平等(平等とは) 第7回 精神的自由1(思想・良心の自由、信教の自由) 第8回 精神的自由2(表現の自由の優越) 第9回 精神的自由3(知る権利) 第10回 経済的自由1(職業選択の自由) 第11回 経済的自由2(財産権) 第12回 社会権の保障(生存権) 第13回 国家に対する人権保障の請求権(国家賠償・裁判を受ける権利) 第14回 政治に参加する権利(参政権・一票の格差) 第15回 学習成果の確認
※ 準備学習として、授業の最後に提示する復習問題を確認した上で次回の授業に臨むこと。授業のはじめに、前回の復習を行うことがある。
- <成績評価方法及び水準>
- 学期末筆記試験(70%)、レポート課題提出(20%)、授業参加度(10%)の割合で評価する。60%以上の評価に達した場合に単位を認める。成績評価方法及び水準の詳細については、第1回目の授業において説明するので、必ず出席すること。
- <教科書>
- 大津浩・大藤紀子・高佐智美・長谷川憲『憲法四重奏 第2版』(有信堂)
六法(種類は特に問わない)
- <参考書>
- 芦部信喜著(高橋和之補訂)『憲法 第5版』(岩波書店)
浦部法穂『憲法の本 改訂版』(共栄書房) 安念潤司・小山剛・青井美帆・宍戸常寿・山本龍彦『論点日本国憲法』(東京法令出版) 上記以外は講義中に紹介する。
- <オフィスアワー>
- 講義開始1時間前は非常勤講師室、講義終了後は教室。
- <学生へのメッセージ>
- 本授業は、授業計画のテーマに沿って、現在話題となっている問題も新聞記事等をトピックスとして取り上げることを予定する。そのため、日頃から社会問題に関するニュースや新聞、雑誌等に関心をもって授業に参加することが望ましい。また、授業内で取り上げるトピックスについては、受講者の希望をできる限り取り入れたいと考えているので、随時提案してほしい。
- <備考>
- 授業内容については、授業の進捗を勘案して適宜調整することがある。また受講者の習熟度によっては、授業内容を変更することもある。
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