2013年度工学院大学 第2部建築学科
△美術B(Fine Arts B)[3605]
2単位 鈴木 淳 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 絵画技法の歴史を通じて,絵画材料と技法の発達の関連について基礎的,教養的知識を修得する.
中学,高校で学ぶ美術史は様式の歴史に偏っている.作品が絵具やさまざまな材料で制作されている以上,そこには材料と技法の発達の変遷がある.授業では絵画を中心に,歴史に登場するいろいろな絵具の材質的特長,また歴史が証明するそれぞれに適した使用方法を概説する. 受講者各自が専攻分野で扱う「物」の歴史と今後の展開について考えるきっかけとなることを目指す.
- <授業計画及び準備学習>
- 1.ガイダンス:授業計画
絵画の"様式"と"技法",光学調査による技法の解明 [絵画様式の流れ] 2.絵画の種類と様式史 [絵画制作の基本] 3.西洋絵画の基本表現:「見る」と「描く」 4.西洋絵画の基本表現:構図,遠近法,明暗表現 5.色:色相,明度,彩度 6.光と色 [絵画技法の発達] 7.絵具の発達と技法:水性絵具と油絵具 8.油彩画以前の絵画:フレスコ画,テンペラ画 9.油彩画の誕生と発達:15−17世紀の油彩画の構造 10.15世紀の油彩画:初期フランドル派 11.16世紀の油彩画:ヴェネツィア派 12.17世紀の油彩画:17世紀の画家たち 13.18世紀−20世紀の油彩画:印象派まで 14.日本における西洋画の歴史, 歴史が示す油彩画の正しい構造 15.学習成果の確認:定期試験
準備学習について: 授業のあとに復習を充分におこなうこと.授業期間中に開催されている美術展を観覧すること.復習の要点,推奨する美術展は授業で指示する.
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験結果70%と小テスト結果30%で評価して60点以上を合格とする.ただし授業への出席が必須であり,とくに小テストの受験率が低い学生は履修放棄とみなし成績評価はおこなわない.初回授業で詳細を説明する.
- <教科書>
- 使用しない.
- <参考書>
- 授業の中で紹介する.
- <オフィスアワー>
- 授業開始前のみ,新宿校舎12階講師室.質問はe mailでも受け付ける.
- <学生へのメッセージ>
- 美術作品だけでなく,生活に関わるあらゆる「物」について,それが作られた経緯に関心を持ってもらいたい.
- <参考ホームページアドレス>
- beacon art studio ホームページ: http://www.basjp.com/
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