2013年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

感性メディア科学(KANSEI-Media Science)[5C22]

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2単位
椎塚 久雄 教授  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
これまでの工学は、知性に関する技術一辺倒だった。しかし、最近では工学の世界でも感性への関心が高まってきている。昔から言われる人間の知・情・意の働きの中で、知だけではなく、情の技術開発の 重要性が認識されてきているのである。人間は、感性に訴える刺激(感性情報)に対してそれを処理(感性情報処理)して、 感性的な振る舞いをおこしている。感性メディア科学の研究テーマは、人間がどのような感性情報処理を行っているかを調べ、コンピューターが人間に置き換わり感性を実現するこ と(すなわち人工感性、Artificial Kansei)やコンピューターが人間の感性をサポートすること(それを感性増幅と言う)である。そのための具体的研究として、音楽、絵画、顔、音声、身振り、自然など、感性情報を担う感性メディアの研究が行われている。この授業では、このような背景のもとに、わたくしたちの身近にある音楽やダンス等をとおして、感性メディア科学の基礎的な側面の理解を深めることをねらいとしている。

<授業計画及び準備学習>
1.なぜ時代はいま感性に目を向けているのか―その歴史的背景とこれからの展望
2.感性科学・感性工学の必要性
3.体感メディアから感性メディアへ
4.感性をシステムとしてとらえる―感性システムのフレームワーク
5.メンタルモデルと感性
6.暗黙知と感性
7.感性の評価法について
8.感性が経済価値を生む―感性マーケティング
9.感性コミュニケーション
10.ユーザエキスペリエンス―ユーザーが真にやりたいことを「楽しく」「面白く」「心地よく」行うためのコンセプト
11.音楽メディアと感性(自動作曲/心を動かす要因の抽出)
12.黄金分割の感性的考察―黄金分割はなぜ心地よさを与えるのか
13.質的研究による感性の評価
14.システム思考の重要性―感性はシステム思考でとらえる
15.これからの技術社会における感性科学の必要性と今後の展望

<成績評価方法及び水準>
出席、レポート、試験の総合評価で、60点以上を合格とする。

<教科書>
特に使用しない。

<オフィスアワー>
授業の終わった後に相談にのります。あるいは、まずメール(shiizuka@cc.kogakuin.ac.jp)で連絡して下さい。

<学生へのメッセージ>
嫌いなことを補うより、好きなことを伸ばそう!

<参考ホームページアドレス>
http://www.netrush.jp/kansei_top.htm    http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwc1013/

 

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