2013年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

未来エンタテインメント(Entertainments in Future)[2C21]

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2単位
椎塚 久雄 教授  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
デジタルコンテンツの将来的なあり方について、「エンタテインメント」=「人を楽しませること、刺激すること、もてなすこと、等々」の観点から、人間と社会に対する関係性を追及する。エンタテインメントは情報デザインの重要な課題でもある。人の感情に働きかけて感動を与えて「楽しい」と感じさせるものや仕組みは、すべてエンタテインメントだと考えることがでる。まず、エンタテインメントの本質について考えてみよう。

<授業計画及び準備学習>
1.エンタテインメントとは何か
2.あなたの思いを曲にする―感性にフィットする曲作り
 コンピュータを使って作曲をすることは、とても楽しいことです。音楽はエンタテインメントの要であると言っても過言ではありません。ここでは、カラーイメージスケールや因子分析を用いて、人の感性にフィットする自動作曲システムについて講義し、その楽しさを一緒に体験してみましょう。
3.CGの歴史から見たエンタテインメント
 CGの視点から見たエンタテインメントを考察することは、その変遷の理解でもあり、今後の進むべき道に新たな目標を見いだすという意味でも、重要である。ここでは、過去の歴史から未来のエンタレインメントを眺望してみよう。
4.エンターティンメント・ロボットの未来学
 ここ10年ほどの間、さまざまなエンターティンメント・ロボットが開発・販売されてきた。しかし、現時点で必ずしもそのような商品カテゴリーの市場が形成されているとはいえない。本講では、エンターティンメント・ロボットの開発の現場から、そのコンセプト、技術などについて解説する。さらに現在のロボット商品の問題点を分析し、次世代のエンターティンメント・ロボットのあり方を探る。
5.マーケティングとエンタテインメント
 マーケティングとエンタテインメントの関係を追求するのは、新しいエンタテインメントの世界の開拓と同時に、これまでのマーケティングにおいて忘れさられていた感性情報の伝達という新たな視点からの議論を展開する。
6.ビデオゲームの遊びについて
 ヨハン・ホイジンガは著書の中で「人間は遊ぶ存在である」と定義した。ビデオゲームはコンピュータ技術の発達と共に発展しているが、その根幹には常に「遊び」の考えが存在している。テクニカルに語られるビデオゲームを「遊び」の要素で考え直し、社会における人間活動の変化と共にビデオゲームの現在と将来について見つめてみる。
7.かわいいフィーリング
 現在、日本発の感性価値として世界に広がりつつある「かわいい」について、その物理的な属性を系統的に解析する研究を行っている。その文化的な背景やこれまでの研究成果について概説する。
8.キャラクタ・デザイン
 既存のキャラクターを実例としてその一般的なプロセスを習得する。概念設計→2Dデザイン→3Dデザイン→モーションデザイン。その後、習得したプロセスをひな形に具体的な課題のデザインを行ってみる。
9.未来エンタテイメントとしてゲームを考える
 CGとゲームは知的好奇心が生み出したコンピュータの双子の兄弟です。フォトリアリズムとリアルタイムという両極端の世界がいま手を結びつつあり、ゲームの内容はハードの進化にともないコンセプチャルなゲームからストーリー性をもったゲームへと移行してきている。ここでは未来エンタテイメントとしてのゲームを、キャラクターを核に考えてみよう。
10.感性科学とエンタテインメント
 感性科学の中でのエンタテインメントの位置づけについて議論する。そこから未来の何かが見えてくる。人間にとって、いかに、エンタテインメントが重要であるかを学ぶ。
11.エンタテインメントと脳科学
 ヒトの脳は感動したり考えたり、他の器官に指令を出したり、と私達のエンタテインメントの中核を担っています。ヒトがある行動をすると脳内ではどのようなことが起こっているのか?脳科学の研究事例を紹介しながらエンタテインメントへの応用の可能性をさぐります。
12.感性と音楽と遊び
 人に楽しみを与える楽器・玩具を中心に、単純な仕組みでも大きな変革が生まれる概念作りと、形あるものとしてまとめていくプロセスを、実例を示しながら解説する。
13.「ウォルト・ディズニーから学ぶエンタテインメント」
 いかにしてアイディアを実現し、人々を楽しませるか。そんなエンターテインメントの基本ノウハウを、ウォルト・ディズニーから学んでみよう。
14.グループディスカッション
15.まとめ

<成績評価方法及び水準>
毎回の出席/議論への参加/レポートの内容。

<教科書>
特に使用しない。

<参考書>
必要に応じて授業のときに紹介する。

<オフィスアワー>
まず、メール(shiizuka@cc.kogakuin.ac.jp)で確認してから来て下さい。

<学生へのメッセージ>
何事も自ら興味を抱いて進むことが成功への近道です。是非、あなたの好きな道を見つけましょう!!

<参考ホームページアドレス>
http://www.netrush.jp/kansei_top.htm

 

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