2013年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

テキスト商品学(Text Merchandising)[1D16]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
杉山 淳一 非常勤講師

最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
[ねらい]
近年、電子出版、同人誌流通が整備され、個人でも出版できるようになった。しかし、売れる文章と売れない文章がある。それはなぜか。

あらゆる商品の価値は、「おもしろい」または「役に立つ」のどちらか、あるいは両方である。文章も同じ。「おもしろい」文章、「役に立つ」文章には商品価値がある。つまり売れる。そのためには「おもしろい」「役に立つ」事柄を正しく伝える技術が必要だ。

本講座の前半は、文章を「テキスト商品」と捉え、その設計と組立について考える。
良い文章を書くために必要な力は、文才やセンスではない。適切な部品を選択する力、セオリー通りに組み立てる手法があればいい。それは論文、ビジネス文書の基本となる技術でもある。生涯にわたって有用な文章組立技術を身につけよう。

後半は、現代のテキスト商品の市場考察、原価、販売などを考察していく。

[達成目標]
・著者の意図、知識を正確に表現する。
・読み手が誤解する隙を与えない文章を作成する。
・お金を払っても良い、という文章を完成させる。
・出版、電子出版におけるテキスト商品の扱いを理解する。
・テキスト商品という考え方でビジネス文書を制作する。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス 商品となるテキストとは何か。
2."文章の基本"を取り戻す
3.常体と敬体・文末のコントロール
4.文章のリズムと読点
5.段落の設計
6.指示語と代名詞の禁止
7.表記ルールを作る
8.演習 メディアの文章を校正する
9.演習 学友の論文を校正する
10.テキスト商品の市場
11.テキスト商品の規格
12.テキスト商品の原価
13.テキスト商品の販売
14.テキスト商品の評価
15.総合演習

<成績評価方法及び水準>
 各回に小論文の提出を課す。提出期限は次回授業前週の金曜日まで。
 文章制作においては課題に沿った調査や取材も必要となるため、期末試験は実施しない。それだけに内容の虚偽、事実誤認については厳しく減点する。
 盗用、著作権侵害が認められた場合は即時失格(受講停止)とする。

<教科書>
なし

<参考書>
随時指示する。

<オフィスアワー>
授業開始前後、教室または講師室で。

<学生へのメッセージ>
 課題の小論文は日本語のみテキストファイルで受け付けます。キューポートで提出してください。書式については初回の授業で説明します。
 提出された小論文のうち、いくつかを授業中に公開します。自分の文章を修正されることはとても恥ずかしく、悔しいものです。しかし、すべてのライターたちはその道を通ってきました。企画書を作る社会人も同様です。打ちのめされてもなお立ち上がってきた者こそ成功者です。がんばってください。

<参考ホームページアドレス>
http://norari.net/stext/back_stext.php

 

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