2013年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

応用熱力学(Applied Thermodynamics)[1A16]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
野原 徹雄 非常勤講師

最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
「熱力学 I, II」で学んだ熱力学の基礎に基づいて,本科目では実際のエネルギー機器について学ぶ。「冷凍機、ヒートポンプ、蒸気タービン」,「ガソリン&ディーゼルエンジン」,「燃料電池」を取りあげ,基礎的な知識がどのように実際に応用されているかを学習する。そのために各演習問題や実験も実施し,理解を深める。それらより、上記の機器について,おおまかな構造や原理を理解し,必要な計算を行える事を目標とする。

<授業計画及び準備学習>
1.冷凍機、ヒートポンプ、蒸気タービン
1-1. 熱力学第一&第二法則、カルノー&逆カルノーサイクル
1-2. 蒸気圧縮式冷凍サイクル、吸収式冷凍サイクル
1-3. ランキンサイクルおよび蒸気タービン
1-4. 小試験および本章まとめ

2.ガソリン&ディーゼルエンジン
2-1. オットーサイクル、ディーゼルサイクル
2-2. 燃焼の基礎(化学量論の計算,反応熱・標準生成熱)
2-3. 燃焼に必要な空気量と比較的低温の場合の燃焼ガス成分
2-4. 小試験および本章まとめ

3.燃料電池
燃料電池の概要および事例(自動車用および家庭用燃料電池)
3-1. 燃料電池の基礎(Gibbsの自由エンタルピー)
3-2. 燃料電池・熱力学的解析
3-3. 実験
3-4. 本章まとめおよび実験レポート提出

<成績評価方法及び水準>
小試験および実験レポートがすべて 60% 以上を合格とする。いずれかが 60% に満たない場合には,再試験を行い、不合格回の試験を充足すれば合格とする。ただし,欠席および遅刻は減点するので,試験や実験レポートで合格となっても,評価が不合格となることがあるので注意すること。

<教科書>
「機械技術者のための熱力学」熱力学教育研究会編(産業図書)

<参考書>
「工業熱力学 基礎編」,河野他監修,東京大学出版会

<オフィスアワー>
講義の前後30分間に非常勤講師室で随時受け付けてますので、いつでもどうぞ。

<学生へのメッセージ>
熱力学は理解し難い概念が多いですが、講義内にて様々な工夫を凝らして、誰にでも具体的に理解出来る事を目標にしております。また、自動車やトラック業界およびエンジン関連業界で20年以上仕事をしている外資系現役エンジニアとして、様々な世界中の業界話や、環境やレースの話まで講義の内容に盛り込んで行きたいと思っております。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2013 Kogakuin University. All Rights Reserved.