2013年度工学院大学 第1部電気システム工学科

数学II(Mathematics II)[3425]

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2単位
北原 清志 准教授  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
  多変数関数とくに2変数関数の微分積分について学習する。変数の数が増えると数式が複雑になり難しさが前面に出るが,微積分が扱っている概念は1変数の場合と同様である。形式的な複雑さに惑わされないためには,数学的な形式の背後に潜む概念の同一性に着目する必要がある。多変数関数の微積分も1変数関数の微積分も結局は同様なことをやっているのだということを理解すると,微積分に対する広い視野が得られる。
以下に具体的な達成目標を示す。
(1)具体的な関数に対して,与えられた点のまわりの1次近似を計算することが出来る(2)具体的な合成関数を微分することが出来る(3)高階の偏導関数を計算することが出来る(4)具体的な関数の極値問題を解くことが出来る(5)重積分の意味を図形と関連付けて理解する事が出来る(6)重積分と累次積分の関係を理解し具体的な計算が出来る(6)極座標を用いて重積分を計算する事が出来る

<授業計画及び準備学習>
1. 有理関数の積分
2. 積分の応用:面積・体積・曲線の長さ
3. 偏微分と1次近似
4. 合成関数の偏微分
5. 高次偏導関数
6. 1次近似から2次近似へ
7. テイラーの定理
8. 関数の極大極小
9. 重積分の意味
10. 重積分からくり返し積分へ
11. 積分の順序交換
12. 極座標による積分
13. 重積分の応用
14. 積分の変数変換
準備学習:以上14回については教科書の該当部分の解説を読んでおくこと.特に配布プリントの解説をよく復習し,問題を解くこと
15. 学習成果の確認(試験)
準備学習:前回までの総復習を行うこと

<成績評価方法及び水準>
最終回に行う試験を100点満点で評価し60点以上を合格とする.試験の得点が50点以上の場合は授業中に行う演習の達成度を加味して評価することがある.

<教科書>
「微分積分学の基礎」 吉田・北原・西村 共著(森北出版)

<参考書>
「新訂 微分積分II」 高遠・斎藤 ほか(大日本図書)
「実例で学ぶ 微分積分」 大原一孝著(学術図書出版社)

<オフィスアワー>
水曜日 12:30〜13:30 それ以外でもメールで約束の上,対応可。

<学生へのメッセージ>
多変数関数の微積分は式が複雑で難しそうに見えますが,基本の考え方は1変数の場合と同様です。1変数の場合よりもむしろ基本の考え方が式の上に良く表現されているといえます。あくまでも基本に戻って道を見失わない様にじっくり取り組むことが大切です。

 

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