2013年度工学院大学 第1部電気システム工学科

化学II(Chemistry II)[2109]

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2単位
佐藤 光史 教授  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
<授業のねらい>
基礎的な工学に必要な化学に関わる基礎事項について,化学Iの理解を深めてさらに発展させる。演習問題は、FE試験を視野に入れた英文による問題を用いる。授業の際に配布する英文資料を通して、物質を取り扱う学問としての化学の成果が工学のあらゆる専門分野において活用されていることを理解する。
<達成目標>
(1)化学の関わる分野が極めて多岐に渡ることや、実生活に深く関連していることを講義を通して知ること。(2)有機化合物命名法を理解し,基本的な有機化合物について日・英両言語で化学式を書けること。加えて,化学の基礎事項として,以下の項目を達成目標とする。(3)有機化合物の構造と基本的性質の相関を理解する。(4)無数にある有機化合物を分類し、それぞれの特徴を理解する。(5)材料として活用されている物質の種類(高分子材料・無機材料・複合材料)とそれぞれの特徴を知る。(6) 基本的な有機化合物の反応や性質について理解する。(7)化学物質の安全性や環境との関わりがその性質と深く関わることを理解する。(8)化学物質の組成を定量的に分析する方法について理解する。
(前提となる基礎知識と習得後の展開)
本科目では、「化学I」履修程度の化学知識を前提とする。高校化学の有機化学の分野に触れていることが望ましいが,本科目が初めてでも支障はない。
本科目および「化学I」で履修した化学の基本的素養は工学全分野で有用かつ必要である。

<授業計画及び準備学習>
第1週:飽和炭化水素化合物の命名法、都市ガスの化学
第2週:有機化合物の異性体と化学結合、オクタン価
第3週:不飽和炭化水素化合物、天然ガスと石油精製
第4週:炭化水素化合物の性質と組成分析
第5週:炭化水素化合物の燃焼とエネルギー
第6週:炭化水素化合物の構造と反応
第7週:いろいろな官能基の構造と性質(含酸素化合物I)
第8週:いろいろな官能基の構造と反応(含酸素化合物II)
第9週:高分子化合物の分類、重合反応の種類
第10週:合成繊維と合成樹脂
第11週:有機化合物の組成分析I,混合気体の分析
第12週:有機化合物の組成分析II,実在気体の状態方程式
第13週:化学物質の安全な取り扱い
第14週:環境・エネルギー・材料と現代化学
第15週:学習成果の確認(試験)
<準備学習>
各回の課題を用いて、予習・復習を行うこと。各時間に提示される課題は、前回の復習を含むので、到達度を確認できる。新たな課題による予習に取りかかる前に、到達度に応じて複数回の復習を行い、確実な実力を身に付ける。

<成績評価方法及び水準>
原則として定期試験(100点)で評価し、60点以上を合格とする。ただし、授業中の演習問題の成績を最大50%まで含めて評価し、それらの合計点を100点を越えないように規格化する。

<教科書>
「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己共著 培風館

<参考書>
視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)など

<オフィスアワー>
金曜日の5時限帯。ただし、研究室在室中(八王子12号館305号室)での、質問や相談を歓迎する。E-mail(ft10302@ns.kogakuin.ac.jp)で予約のこと。

<学生へのメッセージ>
化学の応用的側面は一見複雑に見えますが、本質は基本的な化学の積み重ねで説明できます。大気や水も含めてあらゆる化学物質は、化学の基本法則に従ってこの地球全体を移動・循環します。物質を扱う技術者にとって化学を理解することは必須といえるでしょう。

<備考>
担当者間で、上記シラバスを調整することがある。

 

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