2013年度工学院大学 第1部電気システム工学科

化学I(Chemistry I)[2108]

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2単位
佐藤 光史 教授  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
<授業のねらい>
理工系大学生として必要な化学の基礎知識を身につけることをねらいとする。高校化学程度の基本的な事項からはじめるが、講義はより理論的で厳密になる。また、英文の資料と演習問題を適宜参照しながら講義を進め、基本的な元素名や化学用語を英語でも理解する。現代社会における化学の役割を認識し、化学の視点から自らの専門分野を見直すことが目標である。

<達成目標>
(1)化学の関わる分野が極めて多岐に渡ることや、実生活に深く関連していることを講義を通して知ること。(2)元素名、単位や基本的な化学用語の内容を日・英両言語で明確に説明できること。加えて、化学の基礎事項として、以下の項目の理解を達成目標とする。(3)原子の構造を理解し、そこから化学結合の本質を説明できるようになる。(4)化学反応に関する基本的な化学計算ができるようになる。(5)ミクロな物質とマクロな現象を結ぶ化学平衡の概念を理解する。(6)酸と塩基の定義とそれらの反応について理解する。
(前提となる基礎知識と習得後の展開)
本科目の履修の前提となる科目は特にないが、1年で「化学実験」を履修し、化学にあらかじめ親しんでおくことは、化学履修への心理的障壁を低減するのに有効である。
本科目で習得した内容を、さらに「化学II」を履修することで発展させることが望ましい。また、本科目で化学の基本的素養を習得することは工学全分野で有用かつ必要なことである。

<授業計画及び準備学習>
第1週:授業計画の説明、単位と数値の扱い、物質の分類
第2週:化合物の命名法(化学式と名称)
第3週:原子の構造とそのモデル
第4週:電子配置と元素の周期性
第5週:化学式と反応式、無機物質の反応
第6週:酸・塩基とその強弱、中和反応、加水分解とpH
第7週:酸化還元反応と電池
第8週:化学変化とその量的関係、化学反応式
第9週:化学反応と熱収支、結合エネルギー
第10週:化学結合と物質の状態
第11週:結晶といろいろな材料
第12週:気体の法則と状態方程式
第13週:溶液と溶解度
第14週:いろいろな材料と化学
第15週:学習成果の確認(試験)
<準備学習>
各回の課題を用いて、予習・復習を行うこと。各時間に提示される課題は、前回の復習を含むので、到達度を確認できる。新たな課題による予習に取りかかる前に、到達度に応じて複数回の復習を行い、確実な実力を身に付ける。

<成績評価方法及び水準>
原則として定期試験(100点)で評価し、授業中の演習問題の成績を最大50%まで総合して評価する。成績評価は、それらの合計点が100点を越えないように規格化して行なう。合計点が59点以下の場合、レポートの提出を課す場合もあり得るが、レポート内容が単位認定相当の場合の評価点は60点となる。

<教科書>
「大学生の化学 Introduction」佐藤光史監修 河野博之,永井裕己共著 培風館

<参考書>
「視覚でとらえるフォトサイエンス化学図録」(数研出版)
「基礎化学」化学教科書研究会編 化学同人など

<オフィスアワー>
金曜日の5時限帯。他、研究室在室中(八王子12号館305号室)は、いつでも質問や相談を歓迎する。E-mail(ft10302@ns.kogakuin.ac.jp)で予約のこと

<学生へのメッセージ>
化学抜きで物質を語ることはできないことを知ろう。物質から成り立っている、環境や生命を理解する入口であることに気付こう。興味をもち、積極的であれば必ず糸口が見つかる。

<備考>
授業内容を統一するため、担当教員間で協議し上記のシラバスを調整することがある。

 

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