2013年度工学院大学 第1部電気システム工学科

世界の社会思想(Social Ideas in the Western World)[1310]

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2単位
木下 ちがや 非常勤講師

最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
本授業では「原子力の戦後史」を論じていく。

アジア・太平洋戦争の敗北という壊滅的な打撃を経て、戦後の日本は「平和国家」として出発することになった。二つの原爆の投下は戦後の日本国民に強烈な「核アレルギー」をもたらすことになった。にもかかわらず、なぜ日本は50数基もの原子力発電を有することになったのか?この歴史的背景を、冷戦と高度成長、開発主義という文脈から考えていくことが、この授業の目的である。

<授業計画及び準備学習>
*何度かの授業で、ドキュメンタリーあるいは核に関連する映画を鑑賞する。

主に以下のことをテーマに、授業をおこなっていく。

・戦時下の日本の核開発
・占領下から独立へ―原発導入のシナリオ
・日本のサブカルチャーにおける「核」−「ゴジラ」
・高度成長から開発主義へ―原子力の本格的起動
・日本は、スリーマイルとチェルノブイリをどう受け止めたのか
・冷戦からグローバル化へ―日本の核政策の「転換」から福島の原発事故へ

<成績評価方法及び水準>
授業の出席を前提とし、期末に行う試験あるいはレポートで評価する。なお、小テストを行う場合もある。詳細は第一回目の授業にて明示する。

<教科書>
特に指定はしないが、以下の文献をもとに、授業を行っていく。
吉岡斉『原子力の社会史―その日本的展開』、朝日新聞出版、2011年
吉岡斉『原発と日本の未来―原子力は温暖化対策の切り札か』、岩波ブックレット、2011年
海渡雄一『原発訴訟』、岩波新書、2011年
朝日新聞特別報道部、『プロメテウスの罠―明かされなかった福島原発事故の真実』、朝日新聞社、2012年

<参考書>
授業内で指示する。

<オフィスアワー>
授業終了後。

<学生へのメッセージ>
とにかくおおまかにでも歴史的な事実を知ることが大事です。講義で興味をもったら、こういうものを読んだらいいというアドバイスをしますので、聞いてください。 なお、授業中、必要なコミュニケーション以上の私語を行っていると判断した場合には、ただちに退席してもらいます。

 

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