2013年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

物理化学実験(Physical Chemistry Laboratory)[5259]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
桑折  仁 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]
赤松 憲樹 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]
田中 理子 非常勤講師
内田 雅樹 講師  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
化学では、物質の状態やその変化を知ることが重要である。しかし物質の状態や変化は目で見てすぐ分かるという訳にはいかない場合が多い。そこで、反応前後の状態から、どのような変化がおきたかを知ることが必要となる。また、ある状態から他の状態へ変化する時に高いエネルギー状態を乗り越える場合があるが、化学反応ではこのエネルギーを活性化エネルギーと呼ぶ。物理化学実験では、これらの目に見えない状態やその変化を、外部から観測できる測定値によって把握する基本的な手法を学ぶ。
具体的な到達目標としては、外部から観察できる情報によって、内部の状態や変化を知るための基礎的な知識を身に付けることである。

<授業計画及び準備学習>
1.凝固点降下(ベンゼンにナフタリンを溶解し、その凝固点降下より分子量を決定する)
2.濃淡電池の起電力(AgNO3|Ag半電池とAgCl飽和溶液|Ag半電池を塩橋で連結し、起電力からAgClの溶解度を求める)
3.中和熱(HClとNaOHとの中和熱を求める)
4.異相平衡とギブスの相律(Sn-Bi合金の冷却曲線から状態図を作成しギブスの相律を検証する)
5.液体の粘度(エタノール−水系における濃度と粘度の関係を求め、液体の微視的な構造について考察する)
6.定容条件における気体圧力と温度の関係(状態の概念と気体の状態方程式について理解する)

実験終了後、レポートを作成し、翌週に提出する。そのレポートに基づき個別あるいはグループ毎に討論・指導を行う。全実験終了後に総合テストを行う。

<成績評価方法及び水準>
各実験のレポートの評価、および全実験終了後の総合テストの結果を合計し、評価する。60点以上に単位を認める。

<教科書>
工学院大学 工学部 化学系学科 編  物理化学実験 (大学生協にて販売)

<オフィスアワー>
各担当教員によって在室時間が異なるので、それぞれの教員の担当科目のオフィスアワーを参照されたい。

<学生へのメッセージ>
実験は、測定機器に現れた数字のみがデータではなく、実験中の色、音、においなど全てが情報である。全神経を集中して実験を行うことを望む。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2013 Kogakuin University. All Rights Reserved.