2013年度工学院大学 第1部応用化学科

錯体化学(Coordination Chemistry)[2D05]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
河野 博之 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
金属と配位子が結合した化合物である錯体の化学について学ぶ。無機化学と有機化学が統合した分野なので、周期表にある全ての元素がその対象となりうる。錯体においては、これまで個々に学んできたさまざまな化学的、物理的理論が実際の現象として現れる。それらを調べるための分析手法についても学ぶ。
以下に具体的な達成目標を示す。

1)配位結合と配位化合物の特徴と性質を理解する。
2)金属錯体の反応性について理解する。
3)有機金属錯体の結合の特徴を理解する。
4)有機金属錯体の反応とその応用を理解する。。
5)生体系における金属錯体の役割について理解する。
6)錯体を調べるための分析方法について理解する。

<授業計画及び準備学習>
第1週:錯体化学とは 無機金属錯体 有機金属錯体 生物無機金属錯体
[学習内容] 授業計画・評価方法等を説明したのち、授業を開始する。
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第2週:配位立体化学 配位数と立体配置 異性体
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第3週:配位化含物の命名法
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第4週:配位結合の理論 電子対反発則
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第5週:配位結合の理論 分子軌道と錯体
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第6週:錯体の磁性 可視吸収スペクトル
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第7週:有機反応と無機反応 置換反応と脱離反応 無機錯体における置換反応
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第8週:酸・塩基の“かたさ”.“やわらかさ”
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第9週:典型元素の有機金属錯体 
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第10週:遷移元素の有機金属錯体
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第11週:有機金属錯体の基本反応
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第12週:有機金属錯体と有機合成
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第13週:生体系における金属錯体
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第14週:生体分子と金属錯体
 [学習準備] 教科書の該当箇所を参照しつつ授業ノートを復習し、知識を定着させること。
第15週:講義のまとめ
 [学習内容] 第14週までの授業をまとめる。
 [学習準備] 第14週までのノートと配布資料を再読し、知識を定着させること。

毎回の授業の最後に演習問題を課す。その場で理解できるよう、集中して授業を受けること。

<成績評価方法及び水準>
原則として定期試験(100点)で評価し、演習問題の成績(20点)が良好なものには加点をする。成績評価は、それらの合計点を100点を越えないように規格化して行なう。

<教科書>
「錯体化学の基礎」渡部正利、矢野重信、碇屋隆雄著(講談社サイエンティフィク)

<参考書>
教科書以外の参考書は初回の授業で紹介する。

<オフィスアワー>
新宿では27階A2718号室が居室である。本来、八王子校舎4号館4-105号室が研究室なので、月曜・火曜以外は新宿にいないことが多い。メールや電話であらかじめ確認してから来室してもらいたい。

<学生へのメッセージ>
「錯体」とは、金属(無機化合物)と配位子(有機化合物)を同時にもつ分子性の化合物です。したがって、錯体化学を学ぶことは無機化学と有機化学で学んだ個別の知識をあらためて統合し、より深く理解することにつながります。
 「無機化学III」を学んだ人は、錯体化学の初歩の部分を既に学んでおり、この授業でより高度な内容を学ぶことができます。しかし、この授業自体は「無機化学III」を履修していない人にもわかるように、初歩の部分から説明を始めます。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2013 Kogakuin University. All Rights Reserved.