2013年度工学院大学 第1部応用化学科

高分子合成化学(Synthetic Chemistry of Polymer)[1B08]

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2単位
橋本 和彦 非常勤講師  
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小林 元康 准教授  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
有機合成の1分野としての高分子合成の化学と高分子のもつ特性に基づく合成化学を支える理論を学ぶ。具体的な達成目標を以下に示す。(1)天然高分子,生体高分子をモデルに高分子化学が発展してきた経緯を理解すること;(2)高分子合成反応に含まれる各素反応を有機化学的に理解すること;(3)各素反応を支配する速度式・化学平衡などを,物理化学的に解釈できること;(4)資源循環を意識した高分子合成法開発の重要性を理解すること。

<授業計画及び準備学習>
1.講義の全体説明,天然高分子,生体高分子をモデルとする高分子合成
2.高分子の概念(歴史,定義,特性)
3.重縮合(1) 重縮合の代表例,反応度と重合度,化学平衡
4.重縮合(2) 環形成反応,速度論,重合度調節,重合度分布,交換反応,
5. 重付加,付加縮合
6.ラジカル重合(1) ラジカルの反応性,開始剤,重合機構,速度論
7.ラジカル重合(2) モノマー構造と反応性,共重合理論
8.アニオン重合,カチオン重合 (モノマー構造と反応性,フリーイオンとイオン対,リビング重合,重合の立体化学)
9.遷移金属触媒重合
10.開環重合 (環状モノマーの種類と重合機構,重合の速度と熱力学)
11. ブロック共重合,グラフト共重合
12.高分子の化学修飾,架橋反応
13.生分解性高分子とバイオベースポリマー(定義,合成経路)
前もって配布するプリントを、毎週予習して受講すること。また、各講義において重要な
箇所をクイズとして出題するので、十分理解するために復習しておくことが望ましい。
14. 学習成果の確認(レポート課題に対する質疑)
15. 学習成果の確認(定期試験)

<成績評価方法及び水準>
定期試験での成績を中心に、課題に対して提出されたレポート、および講義中に行う演習課題(クイズ)に対して提出された回答結果をそれぞれ10%程度加味して評価し、60点以上の者に対して単位を認める。

<教科書>
「高分子化学 合成編」中條善樹・中 健介著(丸善)

<参考書>
「高分子化学I」中條善樹著(丸善);「高分子合成化学(改訂版)」井上祥平著(裳書房);
「高分子合成化学」遠藤・三田著(化学同人)

<オフィスアワー>
講義終了後(月曜日 12:10-13:00)。留守の場合はメールで約束のうえ対応します。
E-mail: hashimot@cc.kogakuin.ac.jp 又はhashimotobt12@green.email.ne.jp

 

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