2013年度工学院大学 第1部機械システム工学科

材料強度学(Advanced Strength of Materials)[4D16]

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2単位
丹羽 直毅 非常勤講師  
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最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
実際に機械装置を設計するには、材料と寸法・形を決める必要があります。材料が、材料力学で扱われているように均質で理想的なものであるとすれば、よく世間で問題となる「疲労破壊」による事故などは起きないはずです。実際の材料は、複雑な微細構造を持っていて、この微細構造が変わると材料の特性は大きく変わってしまいます。「材料強度学」では、将来、機械技術者として、設計の際に適切な材料選択を行えるようになるため、材料の強度・靭性など材料の力学的特性の基礎を学びます。
(JABEE 機械システム基礎工学プログラムの学習・教育目標)D-1:◎
(JABEE 基本キーワード)材料の力学的性質、工業材料の種類、工業材料の性質、性能評価
(JBBEE 個別キーワード)応力と歪み、機能による分類、力学的性質、材料試験法

<授業計画及び準備学習>
 1:「材料強度学」と機械系エンジニアの関わり。
 2:外力の種類(引張り、圧縮、曲げ、ねじり、静水圧、2軸引張り)、応力(垂直応力、剪断応力)、ひずみ(公称引張りひずみ、剪断ひずみ、ポアッソン比)、SI単位の確認
 3:材料試験法概説
 4:許容応力設計(基準強さ、許容応力、設計応力)
 5:材料の種類と特性の概説
 6:設計を支配する材料特性
 7:引張り変形における応力歪み曲線の材料学的意味
 8:材料の強化機構
 9:疲労のメカニズムと疲労強度
10:クリープのメカニズムと高温特性
11:湿食のメカニズムとSCC(応力腐食割れ)
12:実用材料の強度と破壊
   金属材料、セラミックス、ガラス、ポリマー、複合材料
13:設計と材料
14:講義内容の総括
15:定期試験により学習効果の評価

<成績評価方法及び水準>
定期試験において成績の評価を行い、60点以上の者を合格とします。試験における資料の持ち込みは一切不可とします。

<教科書>
なし

<参考書>
「強さのおはなし」(森口繁一、日本規格協会)材料強度学に重点が置かれた本ではないが、工業力学−材料力学−材料強度学の関係が理解できる良い本。
「材料工学入門」(M.F.Ashby&D.R.H.Jones、内田老鶴圃)良い本であるが高価なのが難点。
「基礎材料強度学」(三村宏、町田進、培風館)
「材料強さ学」(町田輝史、オーム社)

<オフィスアワー>
講義の後教室、または、メールで。

<学生へのメッセージ>
将来機械設計を目指す人は、材料の活用ための基礎知識は必要不可欠です。

 

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