2013年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース

社会と技術者の倫理(Social and Engineering'S Morals)[4D01]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
内海 嚴紀 非常勤講師

最終更新日 : 2013/12/02

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
社会における技術者の役割および技術者の倫理について学び、多くの事例も用いて倫理問題に関し技術者として如何に行動すべきかを判断できる能力を養う。以下に具体的な達成目標を示す.

(1)社会において技術者が活動する上で技術者の倫理が不可欠であることを理解する
(2)技術者の判断が社会に与える影響の大きさ、および社会に対する技術者の責任を理解する
(3)倫理問題に関する感性を高め、技術者として適切に判断、行動できる能力を養う
(4)倫理的思考法、具体的な行動決定法を理解し、これらを実際に活用する能力を養う

(JABEE学習・教育目標)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(B)◎

(JABEEキーワード)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:品質保証、信頼性、資源・環境管理、安全管理/危機管                      理、社会における機械システム

<授業計画及び準備学習>
1.技術者と倫理
 第1週:ガイダンス、なぜ技術者の倫理を学ぶのか
     準備学習:"倫理とは何か、なぜ技術者の倫理を学ぶか”について各自の考えを纏めておく.
 第2週:技術者が直面する場面の例
     備準学習:教科書第1章に目を通しておくこと.技術者は社会でどのような場面に直面し得る
     かについて、各自の考えを纏めておくこと.
 第3週:倫理とは何か
     準備学習:教科書第2章を読み、倫理とは何かについて概略を把握する.
 第4週:技術者の倫理とは何か
     準備学習:教科書第3、4章を読み、これを参考に”なぜ技術者の倫理が必要か”について考
     えを纏める.
 第5週:ケーススタディ1
     準備学習:第16章に目を通す.第4週の学習を復習して、技術者が行動決定する際に考慮す
     べき要件を理解する.
2.如何に考え、如何に行動するか
 第6週:倫理的思考の手順 ・ 先取権
     準備学習:第4週の学習、第8、11章に目を通し、倫理的思考の手順、発明・発見と倫理につ
     いて考える.
 第7週:事実的問題、概念的問題、線引き問題
     準備学習:第13章に目を通し、立場によって正否の判断が異なる問題にどのように対処する
     か考えてみる.
 第8週:ジレンマ問題
     準備学習:第5週の学習を復習し、価値の対立がある場合の行動決定について考えてみる.
 第9週:ケーススタディ2
     準備学習:第4週、第6週(6-1)、第8週の学習を復習して、価値の対立がある場合に技術者と
     してどのように行動決定するか考えておく.
3.社会において技術者が直面する倫理的課題
 第10週:企業における技術者倫理
     準備学習:第5、6、8章に目を通すと共に、技術者と企業の関係および企業のなかでどのよ
     うに行動決定すべきか考えておく.
 第11週:公共社会における技術者倫理
     準備学習:第7、9、10、15章を読み、公共に対する技術者の義務について考えておく.
 第12週:国際社会における技術者倫理
     準備学習:第12章に目を通し、文化と技術者の倫理とがどのように関係するか考えておく.
 第13週:ケーススタディ3
     準備学習:これまでの学習をもとに、第2週で示した場面で、技術者がどのように行動すべ
     きか、各自の考えを纏めておく.
 第14週:[事例説明]事例検討で使った事例の考え方の解説
     準備学習:ケーススタディの復習.
 第15週:学習成果の確認(レポート課題作成)
     準備学習:これまでの学習の総復習.

<成績評価方法及び水準>
試験は行わない.毎回の課題に対し授業後に提出する小レポート(又は小テスト)(配点50点)と3回のケーススタディのレポート(配点50点)の合計得点が60点以上の場合を合格とする.

<教科書>
「技術者の倫理」:林真理.宮澤健二・小野幸子 ほか(コロナ社)
別に講義内容のプリントを配布する.

<参考書>
授業時に示す.

<オフィスアワー>
授業前後30分、講師室にて.
他の時間を希望する場合は相談して下さい.

<学生へのメッセージ>
技術者の倫理は“社会において技術者がどのように行動すべきか”を考える学問です.即ち単に規範を守るというものではなく、創造的、能動的なものであり、このことを理解し皆さんの将来に生かして下さい.

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2013 Kogakuin University. All Rights Reserved.