2012年度工学院大学 学芸員課程科目

社会教育(Social Education)[9526]

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2単位
穂積 健児 非常勤講師

最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 平和憲法として、世界の先駆となった日本国憲法(第9条等)発布から60年以上たって、ようやく、「平和への権利」が全世界の共通目標になりつつあります。 世界が平和で豊かで人間中心の開発へ進むためには、「人々が歴史の主人公」になる必要があり、生涯学習(社会教育)がその『鍵』を握っているといわれています。 すべての人々に「学ぶ権利」が「公的に保障」されることが「人類が到達した成果」であるにもかかわらず、わが国の生涯学習(社会教育)は世界の流れと逆方向へ、合理化・民営化・国や自治体の公的責任の放棄へと進んでいます。 世界の本流を見極め、日本の生涯学習(社会教育)のあるべき姿をともに考えたいと思います。

<授業計画及び準備学習>
第1回 講義 ガイダンス「生涯学習(社会教育)とは何かー現代社会との関係」
第2回 講義 人間にとって「学習」とは何か(人間の本性と学習⇒生涯学習の本質)
第3回 講義 生涯学習とは何か(その1)「身近にある生涯学習=学校教育+社会教育」
第4回 講義 生涯学習とは何か(その2)「生涯学習(社会教育)の歴史、概念、体系」
第5回 講義 生涯学習とは何か(その3)「諸外国の状況、歴史」
第6回 講義 生涯学習とは何か(その4)「ユネスコの『学習権宣言』に学ぶ」
第7回 講義 日本の生涯学習(社会教育)実践に学ぶ(その1)「戦後の社会教育、公民館、図書館」
第8回 講義 日本の生涯学習(社会教育)実践に学ぶ(その2)「戦後の博物館、体育館、その他の施設」第9回 講義 生涯学習の課題(その1)「公共性、法律、制度、行財政」
第10回 講義 生涯学習の課題(その2)「施設、職員、運営、学習課題、指導者等」
第11回 講義 21世紀の生涯学習を展望する「世界の動き、国際人権規約、学習権宣言、男女平等
        条約、子どもの権利条約、平和への権利等」
第12回(最終回) 教場試験  

<成績評価方法及び水準>
最終回に記述式テストを実施します。このテストで60点以上の者を合格とします。 テストは授業の理解度、個人の意見・考えを重視します。 毎日提出してもらう授業への感想・意見も考慮します。

<教科書>
「現代教育基礎論」(酒井書店/橋本太朗編著)、「社会教育のしごと」(社会教育推進全国協議会編)
「ユネスコ学習権宣言と基本的人権」(教育史料出版会/藤田秀雄編著)

<参考書>
「表現・文化活動の社会教育学」(学文社/畑潤・草野滋之編著)、「平和への権利を世界に」(かもがわ出版/笹本潤・前田朗編著)、その他授業中に随時紹介します。

<オフィスアワー>
1限目と2限目の間の時間

<学生へのメッセージ>
毎回レジュメは作成して提供しますが、教科書は購入してください。 最終回の教場試験で評価します。
授業の理解度、個人の意見・考え方を重視します。 最終回に交流会を持ちたいと思います。

 

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