2012年度工学院大学 学芸員課程科目

教育原論(Principles of Education)[9014]

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4単位
山中 和由 非常勤講師

最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
教師になりたい人、教職に何らかの点で興味を持っている人が、教育に関する基礎的な理論・方法・制度を学び、又学校現場の経験を学ぶことによって、教育とは何か、学校は何をなすべきところなのか等を考えることを通して、被教育者としての経験からくる教育観を発展させ、教育に係わる立場からの教育観や教師像を形成していくことを目標にします。

<授業計画及び準備学習>
〔前期〕〈教育の思想や歴史、憲法と教育などを学び、教育とは何かについて考える〉
1.教育とは何かを考える(1)。被教育者としての体験から教育を考える。アンケート実施。
2.教育とは何かを考える(2)。アンケートのまとめ、意見交換、問題意識と課題の確認。
3.教育の思想と歴史に学び、考える(1)。人間と子どものとらえ方など。ルネサンス、
  ルソー、ペスタロッチなど。
4.教育の思想と歴史に学び、考える(2)。子どものとらえ方と教育方法の発展。ヘルバルト、
  フレーベル、デューイなど。
5.近代公教育制度について考える(1)。産業革命、公教育の成立など。
6.近代公教育制度について考える(2)。公教育制度の発展と性格。
7.日本の学校の歴史について考える(1)。日本における公教育制度の確立。
8.日本の学校の歴史について考える(2)。アジア太平洋戦争までの日本の学校教育の変遷。
9.日本の学校の歴史について考える(3)。アジア太平洋戦争後の教育改革、現代の学校の課題。
10.学校経営と学級経営について考える(1)。学校の組織と運営について。
11.学校経営と学級経営について考える(2)。学級の組織と運営について。
12.日本国憲法と教育について考える。日本国憲法の下での教育と学校について。
13.教育基本法・学校教育法と教育改革について考える。現代の教育課題について。
14.社会教育と生涯学習について考える。
15.前期のまとめと課題レポート「私の教育観」の提出

〔後期〕〈教育の制度や方法等を学び通して、教師のあり方について考える。〉
16.前期課題レポートの講評とまとめ及び後期のテーマについて。
17.教育課程について考える(1)。教育課程に係わる法と行政、類型と変遷など。
18.教育課程について考える(2)。学校における教育課程の作成と運営など。
19.授業について考える(1)。授業が目指すもの、授業方法の歴史、あり方について。
20.授業について考える(2)。授業力とはなにか。その向上について。
21.教育評価について考える。教育評価の目的と課題、その歴史とあり方について。
22.教育行政について考える(1)。教育行政の組織と運営、教育委員会制と地方自治体など。
23.教育行政について考える(2)。教育行政と学校のあり方について。
24.教師について考える(1)。教師の仕事の性格や役割について。
25.教師について考える(2)。教師に求められるもの、教師の力量とは。
26.教員養成の制度について考える。教員養成制度の原則、教員免許制度などについて。
27.子どもの権利条約と教育について考える。子どもをどうとらえるか、子どもの権利の歴史などにつ
いて。
28.学校の基本的な役割としての進路指導について考える。社会的自立と関連させて。
29.授業のまとめ。教育を学ぶということ、教師をめざすということについて、まとめる。
試験について。
30.試験の実施。最終まとめ。
◎準備学習:各時間ともテーマに関係する教科書の該当ページ及び事前配付の資料を読み、疑問点や自分
の考えをまとめておく。

<成績評価方法及び水準>
前期課題レポート(30%)、試験(50%)、授業時の提出物及び発言等(20%)

<教科書>
田嶋一・中野新之祐・福田須美子・狩野浩二著「やさしい教育原理」新版補訂版 有斐閣アルマ 2011

<参考書>
必要に応じて示す。

<オフィスアワー>
授業前後

<学生へのメッセージ>
皆さんには、厳しい社会の現実の中で、人間と教育の明るい未来を語る人になって欲しいと思います。それは、教育に対して自分が抱いている問題意識を大事にして、教育の現状をよく見て、教育の歴史から学び、互いに意見を交換することを通して、自分の教育観や教師像を創っていくことで可能になります。そのような授業を共に創っていきたいと思っています。

 

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