2012年度工学院大学 第2部情報通信メディア工学科

文化人類学A(Cultural Anthropology A)[3702]

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2単位
吉田 司雄 教授  
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最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 文化人類学という学問は、フィールドワークによって得られた知見や異文化から逆照射される新たな自己像を提出することで、様々な領域の人々に刺激を与え続けてきた。この授業では文化人類学の方法や成果を歴史的に辿ることで、人類学的な発想や思考の可能性を考えていきたい。それを通して、柔軟で多面的な物事の見方を養い、自らの言葉で表現できるようになることを目標とする。

<授業計画及び準備学習>
 1 ガイダンス(授業内容と履修上の注意事項の説明)
    準備学習:文化人類学とはどういう学問か?インターネットで調べてみる
 2 人類学の誕生
    準備学習:大航海時代の歴史を世界史便覧等で確認しておく
 3 進化論と社会人類学
    準備学習:ダーウィンの進化論とその影響について調べてみる
 4 書斎の人類学
    準備学習:フレイザー『金糸篇』を手にとってみる
 5 フィールドワークと機能主義
    準備学習:マリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』(1922年)を手にとってみる
 6 構造機能主義理論の確立
    準備学習:ラドクリフ=ブラウンの『アンダマン島民』を手にとってみる
 7 アメリカ文化人類学と文化相対主義
    準備学習:フランツ・ボアズとその弟子たちについて調べてみる
 8 文化相対主義への批判
    準備学習:デレク・フリーマン『マーガレット・ミードとサモア』を手にとってみる
 9 構造機能主義人類学への批判
    準備学習:政治人類学について調べてみる
10 構造主義人類学とはどういうものか
    準備学習:レヴィ=ストロース『親族の基本構造』を手にとってみる
11 人類学と歴史の遭遇―キャプテン・クックの死
    準備学習:サーリンズ『歴史の島々』を手にとってみる
12 宗教とタブー
    準備学習:メアリー・ダグラス『汚穢と禁忌』を手にとってみる
13 無文字社会
    準備学習:ウォルター・J・オング『声の文化と文字の文化』を手にとってみる
14 ナショナリズムと言語
    準備学習:ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』を手にとってみる
15 学習成果の確認(最終レポート作成)
    準備学習:授業での指示を守り、「自分の言葉で」批評を書き上げる

<成績評価方法及び水準>
 出席が成績評価の前提条件。宿題レポートや授業中の提出物などをもとに平常点を算出。学期末提出の批評レポートとあわせて評価し、60点以上の者に単位を認める。最終の批評レポートの比重は約6割。ただし、平常点が一定の点数に達しない者の批評レポートは、採点対象としない。最終レポートのみ提出しても単位はとれない。

<教科書>
 特になし。

<参考書>
 読んでほしい本を教場で随時紹介する。

<オフィスアワー>
 新宿校舎2772研究室 水曜18:30〜19:30
 それ以外は教員に直接たずねること。

<学生へのメッセージ>
 上記の授業計画や成績評価方法はあくまで予定であり、変更も大いにありうる。詳しくは初回授業時に説明する予定なので、第1回目から必ず出席すること。

 

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