| 2012年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
 
 システムエンジニアリング(System Engineering)[4C23] 2単位
 我妻 隆夫 特別専任教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
 
 
<授業のねらい及び具体的な達成目標>
  本講義では,制御システムのデザイン課題を具体的に設定し,15回の講義を通して検討を進めることで,制御システムをデザインするために必要な古典制御理論を習得する.シミュレーションソフトウェアScilab/scicosを用いた演習を併用し,座学と連動しながら制御システムのデザインの流れや以下に示す手法を習得する.
 (1)制御の基礎概念
 (2)制御系のモデル化
 (3)伝達関数とラプラス変換
 (4)周波数応答とベクトル軌跡,ボード線図
 (5) フィードバック制御
 (6) 時間応答
 (7) 古典的制御系設計手法
 
 (JABEE学習・教育目標)
 「国際工学プログラム」
 (C)基礎工学・専門工学知識の習得:◎
 (D)創造力の習得:◎
 (F)デザイン能力とマネジメント能力の習得:○
 JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(1):◎
 JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(2):◎
 JABEE基準1の(1)の知識・能力:(e):○
 
 (前提となる基礎知識と習得後の展開)
 本科目を履修する前に,「数学IV」および「数学演習IV」を習得しておくことが望ましい.本科目で修得した知識は,「システムエンジニアリングII」,「機械振動学I」,「ロボティックスI・II」などの科目を履修に役立つ.
 
<授業計画及び準備学習>
  1.制御の基礎概念・・・制御とは?<準備学習> 電子教材「授業内容1」を読み理解しておくこと
 2.制御系をデザインするプロセスと手法
 <準備学習> 電子教材「授業内容2」を読み理解しておくこと
 3.デザイン課題の説明/フィードバック制御/PID制御
 <準備学習> 講義1,2の内容の復習
 4.制御系のモデル化と線形化
 <準備学習> デザイン課題の内容を理解しておくこと
 5.制御系システムの基本要素と基本的な入力関数およびその特性およびラプラス変換
 <準備学習> 講義4の復習
 6.Scilab/Scicosの利用法・・演習室
 <準備学習> 電子教材「授業内容6」を読み理解しておくこと
 7.伝達関数およびブロック線図
 <準備学習> デザイン課題のブロック線図を作成しておくこと
 8.デザイン課題のシミュレーションモデル作成演習・・・演習室
 <準備学習> デザイン課題のブロック線図を完成させる
 9.周波数応答とベクトル軌跡,ボード線図
 <準備学習> 電子教材「授業内容9」を読み理解しておくこと
 10.デザイン課題のシミュレーション演習(周波数応答とベクトル軌跡,ボード線図) ・・・演習室
 <準備学習> 電子教材「授業内容9」の復習
 11.フィードバック制御とフィードバック系の安定性/位相補償/特性改善
 <準備学習> 電子教材「授業内容11」を読み理解しておくこと
 12.デザイン課題のシミュレーション演習(安定性評価/特性改善) ・・・演習室
 <準備学習> 電子教材「授業内容11」の復習
 13.システムの時間応答 過渡特性,定常特性
 <準備学習> 電子教材「授業内容13」を読み理解しておくこと
 14. デザイン課題のシミュレーション演習(応答性評価/特性改善) ・・・演習室
 <準備学習> 電子教材「授業内容13」の復習
 15.学習成果の確認(デザイン課題の設計レポート)
 <準備学習> 電子教材「授業内容1〜14」の復習
 
<成績評価方法及び水準>
  講義期間中に演習5回の演習レポート(10点満点)と設計レポート(50点満点)との合計点が60点以上のものを合格とする.合計点が50点以上60点未満のものについては別途課題を提出し,60点以上の場合60点合格とする.欠席4回以上の者については履修放棄とみなし成績評価を行わない.
<教科書>
  講義資料を配布する.
<参考書>
  JSMEテキストシリーズ 制御工学 日本機械学会発行(丸善)「Scilab/Scicosで学ぶシミュレーションの基礎」橋本洋志,石井千春 著(オーム社)
 
<オフィスアワー>
  新宿:授業終了後八王子犬目校舎2-207室在室時はいつでも
 電子メールでの質問に解答します(t_azuma@office.nethome.ne.jp)
 
<学生へのメッセージ>
  ロボットはもちろんのこと,車から高層ビルに至るまで多くの機械システム,装置に制御が組み込まれています.コンピュータ技術の発展とともに制御のやり方も変わってきていますが,旧来から行われてきた古典的制御の考え方をしっかりと身に着けておかなければ最適な制御システムを構築することができないばかりでなく,思ったように働いてくれないときにどうしたらよいのかという答えを見出すこともできません.思うように動くシステムをどのような考え方に基づき構築すべきかという制御の基礎を楽しく学んでしっかり身につけましょう.
   
 
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