| 2012年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
 
 △Engineering Design and Machining D[5173] 1単位
 我妻 隆夫 特別専任教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
 
 
<授業のねらい及び具体的な達成目標>
  ものづくりを行う上で必須となるプロセスとマネジメントを理解する.すなわちユーザーが必要とする仕様の分析,デザイン目標の設定と課題の抽出およびデザイン計画,コンセプトデザインとその評価・検証,詳細デザイン,プロトタイプによるデザイン妥当性の検証,商品としての評価,商品化のそれぞれのプロセスにおいて実施すべきエンジニアリングとその手法,ものづくりプロセスにおけるマネジメント,創造チームに係るチームダイナミックスなどの基本的な事項について学ぶ.並行して行われるECPIBでの体験をフィードバックしながら機械系技術者としてそのプロセスを適切に実践できるようその基礎固めをすることを目標とする.E.D.M. A〜Cの後続科目であり,特に,本授業はECPIBと連携し,ECPIBで実際に行う演習内容について,先行してそれに必要な心構えや技法を解説するとともに,実施した内容についてのフォローを行う.
 また次年度以降のECPII,ECPIIIと密接な関係があり,基礎知識を習得するため本科目を選択することが望ましい。
 (JABEE学習・教育目標)
 「国際工学プログラム」
 (D)創造力の習得:○,(F)デザイン能力とマネジメント能力の習得:◎
 JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(1) (d)の(2)c)d) (e)(g)(h):◎ (f):○
 E.D.M. 1〜3の後続科目であり、またECP1B、ECP2科目履修などと密接な関係があり、基礎知識を習得するため本科目を選択することが望ましい。
 モノを創案し実行するためのプロセスの基礎知識を習得し、機械系技術者として適切に実践できるようにその基礎固めをすることを目標とする。
 (JABEE学習・教育目標)
 「国際工学プログラム」
 (D)創造力の習得:○、(F)デザイン能力とマネジメント能力の習得:◎
 JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(1) (d)の(2)c)d) (e)(g)(h):◎ (f):○
 
<授業計画及び準備学習>
  本授業ではまず,ECPIBで取り上げられる課題をもとに,エンジニアリングデザイン基本となる考え方,プロセス,手法を解説する.次いで,デザインテーマを全員の合意により決定し,そのテーマについて市場に受け入れられる商品開発を行うプロジェクトチームの一員という立場で,提案すべきデザインを構築し,商品提案書を作成するまでの一連のプロセスを疑似体験しながらエンジニアリングデザインについて学習する.
 (1) 本授業の目的の理解/エンジニアリングデザインのプロセス
 <準備学習> ものづくりを行う上で,自分ならどういう手順で行うかを考えておく
 (2) 利用者ニーズの分析とデザイン目標の設定および課題の抽出
 <準備学習> ECPIBデザイン仕様を理解しておく
 (3) デザイン仕様(制約条件,機能の規定,情報収集法)
 コンセプトデザイン/デザイン仕様の設定(目標ツリー,機能分析,品質機能展開)
 デザイン戦略(マネジメントとチームダイナミクス)
 <準備学習> ECPIBデザイン仕様からデザインの課題となる属性を分析しておく
 (4) 演習:演習テーマの決定/チームとしての意思決定方法を学ぶ
 <準備学習> EDMDで取り組む演習課題のテーマを考えてくる
 (5) 演習:課題の定義:属性と目標リストの作成 ブレインストーミング
 <準備学習> (4)で決定された課題について達成すべき課題の属性リストを作成する
 (6)  演習:課題の定義:目標ツリーの作成(1)
 <準備学習> ブレインストーミングの結果を整理し,分類する
 (7)  演習:課題の定義:目標ツリーの作成(2)
 <準備学習> 目標ツリーを見直し深める
 (8)  演習:デザイン仕様の決定/決定プロセス・方法を学ぶ
 <準備学習> デザイン仕様を考える
 (9)  演習:仕様を実現する具体案/機能解析/性能仕様法/ディスカッション
 <準備学習> デザイン仕様を実現する具体案を考える
 (10)  演習:コンセプトデザイン案の決定/決定プロセス・方法の実習
 <準備学習> 提案された具体案の評価
 (11) 演習:技術課題の検証
 <準備学習> デザインにおける技術課題の抽出
 (12) 演習: 詳細デザインと製作仕様の決定
 <準備学習> コンセプトデザインを物として実現する上での問題点の検討
 (13) 演習:デザイン妥当性の検証,商品としての評価/ディスカッション
 <準備学習> 問題点を検討する
 (14) 商品提案書の作成
 <準備学習> 担当部分の提案書を作成する
 (15)  学習の成果(発表会)
 <準備学習> デザイン目標をもとに商品提案書を検証
 
<成績評価方法及び水準>
  講義の過程で実施する演習のレポート(100点満点換算)とファイナルレポート(100点満点)の合計点数の1/2が60点以上を合格とする。ただし,50点以上60点未満の者については別途レポート課題を提出し60点以上で60点合格とする.欠席4回以上の者については履修放棄とみなし,成績評価は行わない.
<教科書>
  電子教材またはプリントで配布する.
<参考書>
  エンジニアリングデザイン(2009年度EDMD)教材 藤田勉(著),我妻(編集)・・電子ファイルで提供エンジニアリングデザイン ナイジェルクロス(著),荒木光彦(監訳) 培風館
 
<オフィスアワー>
  新宿:授業終了後八王子犬目校舎2-207室在室時はいつでも
 電子メールでの質問に解答します(t_azuma@office.nethome.ne.jp)
 
<学生へのメッセージ>
  ものづくりのためのエンジニアリングは製作図面を書く前までの検討や作業が全てと言っても過言ではありません.本授業を通じ,創造的プロジェクトを進める上で必要となる基本的事項や知識を体系的に習得し,夢のある商品を世に送り出すための基礎を築いてください.
   
 
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