2012年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

有機材料化学(Organic Materials Chemistry)[3A09]

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2単位
矢ケ崎 隆義 教授  
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最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
人類は、大量生産と大量消費をベースにものつくりや消費を繰り返すことにより、豊かな社会を享受してきた。しかしながら、その一方で、この豊かな物質社会は地球温暖化などの地球規模の環境問題や有限資源の枯渇問題、大量且つ有害な廃棄物の堆積など、多くの困難な問題を抱え込むこととなった。有機材料、特に高分子系材料は、金属やセラミックスと並んで大量生産・大量消費されてきた材料であり、例外ではない。これらの問題を解決するためには、21世紀の社会を環境調和型に変えていくことが必要不可欠である。環境エネルギー化学エンジニアは、材料メーカかユーザであるかにかかわらず、主導的な立場からそれらの問題の解決に積極的に寄与できる立場にある。本授業では、環境エネルギー化学エンジニアに必要とされる有機材料化学の基礎を環境・エネルギー問題を意識しながら享受する。

<授業計画及び準備学習>
第1週 『ガイダンス』有機材料化学の概念
第2週 高分子の概念-1 高分子の大きさ
第3週 高分子の概念-2 高分子の物性-1 
第4週 高分子の概念-3 高分子の物性-2
第5週 高分子材料の設計-1  
第6週 高分子材料の設計-2
第7週 高分子材料の設計-3
第8週 高機能性高分子材料-1
第9週 高機能性高分子材料-2
第10週 電子・磁気・光材料
第11週 分離・認識材料
第12週 バイオマテリアル
第13週 環境と高分子材料-1 生分解性樹脂
第14週 環境と高分子材料-2 終末処理 
第15週 定期試験

<成績評価方法及び水準>
毎週実施する確認テスト及び定期試験とで成績を評価する。その際、前者を20%、後者を80%として100点満点とし、60点以上の者に単位を認める。僅かに60点に満たない者に対してレポートの提出を認め、不足する点数を補う内容と判断した場合には最終評価点を60点とし単位を認める。

<教科書>
ライブラリ工科系物質科学6『工学のための高分子材料化学』川上浩良 著(サイエンス社)、さらに必要に応じてプリントを配布する。

<参考書>
『環境リサイクル 法令・JIS要覧』矢ケ崎隆義、田村久義 著(新日本法規出版)、その他、授業の進展に伴って紹介する。

<オフィスアワー>
水、木9:00〜18:00で授業のない時間であれば、新宿キャンパス1974室にて質疑等可能。それ以外でもメールにて約束の上、対応する事も可能。事前にE-Mail:yagasaki@cc.kogakuin.ac.jpにて連絡されたい。

<学生へのメッセージ>
環境エネルギー化学科のカリキュラムには、有機系材料に関わる科目の配当が極めて少ない現状です。そこで本授業では、環境エネルギー化学エンジニアとして必要とされる有機材料化学の基礎を、工学の観点から高分子系材料を中心にして出来るだけ平易に教授することにしています。

<備考>
環境保全、省資源、省エネルギー、ものつくり等に関心のある学生諸君の聴講を歓迎する。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1021/

 

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