2012年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

水環境工学(Water Environmental Engineering)[2A04]

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2単位
田村 真紀夫 非常勤講師

最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
21世紀は水の世紀と言われる。生物、人間、社会が健全に活動するには水が必要であるが、その水が危機に瀕している。この授業では、世界、生活、産業等、複数の視点から水・水環境・水問題に関して学び、水に関わる基礎知識の習得、諸問題に対する自らの意見が持てる資質の育成を目指す。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス 様々な水の使い道 講義の導入として、水の用途に関して考える
   準備学習  身の回りの水の使用目的を、分類してみる。
2.世界の水問題 世界で発生している水問題に関して
   準備学習  最近の報道から、世界の水問題を調べる。
3.日本の水問題 自らの生活の中にある水問題に関して
  準備学習  最近の報道から、日本の水問題を調べ、世界と比較する。
4.水と水質の基礎知識 物質としての水の特徴と、各種水質項目に関して
   準備学習  水の特徴を他の液体と比較して、その意義を考える。
5.水処理技術の基礎知識1 各種の水処理単位操作に関して(固液分離など)
  準備学習  物質を分離する原理を複数調べてみること。
6.水処理技術の基礎知識2 各種の水処理単位操作に関して(好気性生物処理など)
   準備学習  生物が地球環境に及ぼした影響に関して調べること。
7.水処理技術の基礎知識3 各種の水処理単位操作に関して(嫌気性生物処理など)
   準備学習  生物が発生した環境に関して諸説を調べること。
8.水処理技術の基礎知識4 各種の水処理単位操作に関して(膜・促進酸化など)
   準備学習  膜分離、促進酸化法などの実用例を調べてみる。
9.上水道と下水道1 生活を支える上水道とその問題点に関して
   準備学習  自分の住む地域の浄水処理、水道料金に関して調べる
10.上水道と下水道2 生活を支える下水道とその問題点に関して
   準備学習  都会と地方で下水道が抱える問題点を調べてみる。
11.産業における水利用 産業で使われる水の用途と処理に関して
   準備学習  産業で使われる水の用途を考えてみる。
12.淡水の確保・海水淡水化 水不足を解消する最新技術動向に関して
    準備学習 世界の水不足の実情を調べる。
13.水処理ビジネス  水処理を事業化する
    準備学習  水処理事業における世界と日本の動向を調べ、違いを考える。
14.水に関するリテラシー 水に関する正確な知識を身につけよう
    準備学習  水関係で、信じて良いかどうか不安になる事例をリストしてみよう。
15.学習成果の確認(試験) 
    
以上の項目に関し、最新情報や映像資料を利用してわかりやすく講義を進めたい。講義の内容・順番は必要に応じて変更することがある。教科書は特に使用しない。各回、資料を配付する。

<成績評価方法及び水準>
毎回の授業の最後に、講義内容に関連する小レポートを書いて提出(数分程)。自らの意見が明確に記されているレポートを目標とする(合計で最高40点に換算)。期末試験(60点)と合計して、総合点60点以上を合格と判定する。

<参考書>
図解 水処理技術のきそ(日刊工業新聞社刊)、水循環システムのしくみ(ナツメ社刊)

<オフィスアワー>
授業にて公開するメールにて随時。メール表題の先頭に必ず工学院と記すこと。

<学生へのメッセージ>
報道される水問題に関心を持ち、自らの意見を持つ様になって欲しい。ただし、メディア情報は必ずしも正確ではないことにも注意すること。

 

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