| 2012年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科
 
 △化学エネルギー工学(Chemical Energy Engineering)[1B09] 2単位
 長本 英俊 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
 
 
<授業のねらい及び具体的な達成目標>
   エネルギーにも有効なものと有効でないものがある。講義の前半では、有効なエネルギーの物差しである「エクセルギー」の基礎と実際の化学プロセスへの応用について解説する。後半では化学物質の化学エネルギーから電気エネルギーへの変換装置である化学電池や燃料電池を理解し、より高い性能の電池を開発できるよう、電気化学について講義を行う。一、二年で用いた物理化学の教科書をも使って内容理解を深めると同時に、電極電位や理論起電力の計算など応用分野でよく用いられる電気化学計算ができるようにする。
 
<授業計画及び準備学習>
  1. エネルギーの種類:熱、仕事、電気、エンタルピー、Gibbsエネルギーなど準備学習:物理化学I
 2. エネルギーの保存と変換:力学的エネルギー、熱力学第1法則、カルノーサイクル
 準備学習:物理化学I
 3. 有効なエネルギー(エクセルギー):利用できないと、意味がない!?
 準備学習:物理化学IとII
 4. エクセルギーによるプロセス解析
 準備学習:物理化学IとII
 5. 電気化学:電解質溶液の性質
 準備学習:教科書第2章
 6. 電池の起電力:起電力から始まった、標準起電力
 準備学習:教科書3.1
 7. 電極電位:差ではなく物差しの位置で示す、標準電極電位
 準備学習:教科書3.2
 8. 濃淡電池と液間起電力:平衡と速度を取り違えると大変
 準備学習:教科書3.4
 9. 演習:電極電位、起電力
 準備学習:第5回〜8回の復習
 10. 中間試験
 11. 電極反応の速度と過電圧:電極での反応速度機構(電荷移動過程)
 準備学習:教科書4.1〜4.3
 12. 物質移動過程に起因する過電圧:
 物質移動抵抗は結果的に反応速度を小さくしたり、大きくしたりする!
 準備学習:教科書4.4〜4.6
 13. 燃料電池:水の電解の逆反応だから、理解は容易?
 準備学習:教科書5.4
 14.総括の演習
 15. 期末試験
 
<成績評価方法及び水準>
   講義の後半に行う小テストの成績を20%、中間試験を30%、定期試験を50%の重みとする。100点満点で60点以上であれば合格とし、50〜59点の者は追加課題の全問正解をもって合格とする。ただし5回以上講義を欠席した学生は履修放棄とみなし、成績評価は行わない。
<教科書>
  松田・岩倉著「電気化学概論」(丸善)[改版により変更の可能性あり]
<参考書>
  Atkins「物理化学(上)」第八版(東京化学同人)
<オフィスアワー>
   月曜日、A1976 ですが、前日までにe-mail(nagamoto@cc.kogakuin.ac.jp)で予約してください。
<学生へのメッセージ>
  予習と復習を欠かさず、演習問題を必ずやるように。頑張ってください。
   
 
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