2012年度工学院大学 第1部環境エネルギー化学科

物理学II(Physics II)[3165]

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2単位
進藤 哲央 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
物理学IIでは,力学の続きと,熱力学および電磁気学を学習する.
特に,物理学Iで身につけた,「物理的な考え方」を,ここではマクロな現象を記述する体系である熱力学と,我々にとって,非常に身近な力である電磁気力を記述する電磁気学を学ぶことで,さらに深める.
また,物理学Iで学んだ力学の知識も動員し,物理の諸法則が互いにどのように関連しあっているかについても学ぶ.
力学の続き
1. 角運動量について学ぶ

熱力学
1. 熱力学に現れる物理量の意味を理解する.
2. 熱力学の基本法則を理解し,具体的な系に適応できるようにする.
3. 熱力学を通して,複雑な自然現象を単純化モデル化して把握する手法を身につける

電磁気学
1. 電磁気学における物理量の概念と相互の関係を理解する..
2. 電磁気学の基本法則を理解し,その適用を学ぶ.
3. 電磁波の概念とその諸性質を理解する.

<授業計画及び準備学習>
力学の続き,物質の世界
1. 授業についてのガイダンス,振動について
準備学習: 1回目については,物理学Iで学んだ内容の復習をしっかりやっておくこと.2回目以降は授業中に適宜指示する.
2. 回転と角運動量について

熱力学
3. 圧力と温度
4. 熱のやりとり,気体の状態変化
5. 気体の状態方程式
6. 断熱変化と内部エネルギー
7. 等温変化と熱力学第一法則
8. 熱力学第二法則について

電磁気学
9. クーロンの法則
10. 電場について
11. 電流
12. 回路
13. 電流と磁場
14. 電磁気のまとめと電磁波
学習成果の確認
15. (試験)

<成績評価方法及び水準>
最終評価は,まず定期試験を100点満点で採点し,その結果に基いて成績評価を行い,60点をもって合格点とする.
定期試験の結果が60点未満の者に限り,定期試験およびレポートをあわせて100点満点で評価しなおし,その結果がが60点を超える場合には,最終評点60点を与え,合格とする.

<教科書>
特に指定はしない.書店や図書館で,熱力学および電磁気学の教科書をぱらぱらと眺めてみて,自分にあうものを選ぶのがよい.
一冊の教科書をじっくりと学習することをおすすめする.
授業内容に関しては,キューポートを通じて配布する資料に沿って行うので,事前に各自ダウンロードして授業に備えておくこと.

<参考書>
教科書選びの参考として、いくつかの本をリストしておく.
『理工系物理学講義』加藤潔(培風館)熱力学、電磁気学等の物理の基礎的な分野について簡潔にまとめられた教科書.
『一般物理学 上・下』太田信義 (パリティ物理学コース) 上記の本と同じく,物理の基礎的な分野について簡潔にまとめられている.
『物理入門コース 電磁気学 I, II』長岡洋介 (岩波書店) きわめて標準的な電磁気学の教科書.
『電磁気学の基礎 I,II』太田浩一(シュプリンガー) しっかり書かれた電磁気学の教科書.
『よくわかる電磁気学』前野昌弘 (東京図書) 初心者向に非常に丁寧にかかれていて,しかも面白い教科書.
『物理入門コース 熱・統計力学』戸田盛和(岩波書店) きわめて標準的な熱力学の教科書(前半).
『なっとくする熱力学』都筑卓司 (講談社)標準的なトピックを網羅した熱力学の教科書.
『熱力学 ー現代的な視点から』田崎晴明 (培風館) ちょっとレベルは高いが大変面白い教科書.
『図解・わかる電子回路』加藤肇, 見城尚志, 高橋久 (ブルーバックス) 電子回路について,よくまとまっている本.

<オフィスアワー>
火曜日 15:00-16:30
水曜日 13:00-14:30
八王子キャンパス1号館206号室

<学生へのメッセージ>
物理学Iでやった力学の知識を前提にします.自信のない人はしっかりと復習しておくこと.
授業中の講義内容に関する質問は大いに歓迎します.
オフィスアワーを設けているので,授業に関する質問等に利用してください.
オフィスアワー以外でも,質問がある場合には、電子メールを利用して質問してください.
受講者の層が広いため,退屈に感じたり難しく感じたりする人が出てくるかと思いますが,そういう場合は特にオフィスアワーや電子メールを利用してコンタクトをとることをおすすめします.
理系の学問では,自分で手を動かして問題を解いたり,教科書に載っている式を自分で変形して公式を導出したりすることが,内容の理解を助ける重要な要素になります.講義時間は限られているため,講義のみではこれら基礎訓練のための時間が十分にとれません.これらを補うために,上に挙げた参考書等にのっている問題を自分で考えて解く等,自習することが大切です.
授業時間だけで,全てを理解することは不可能であると思っておいてください.

 

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