| 2012年度工学院大学 第1部応用化学科
 
 触媒設計(Catalyst Design)[3C07] 2単位
 五十嵐 哲 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 
 
 
<授業のねらい及び具体的な達成目標>
  触媒反応プロセスは,石油精製,化学品製造,環境保全などの諸工業において,きわめて重要な役割を担っており,ゼロエミッションをめざす持続的社会のためのグリーンケミストリーに必要不可欠な技術である.本講では,触媒反応と触媒の基礎を学ぶとともに,各種の工業に用いられている触媒反応プロセスの具体例を学ぶ.以下に,具体的な達成目標を示す.
 (1)触媒についての基礎的な知識を修得すること,(2)諸工業で用いられている触媒反応プロセスの概要を知ること.
 内容の理解を深めるために,計算を中心とする演習を行なうので,電卓を持参すること.
 
<授業計画及び準備学習>
  1.「触媒とは」工業触媒の歴史,触媒の三大機能,触媒の分類2.「化学平衡と反応熱」化学平衡と反応速度,発熱・吸熱反応と平衡反応率
 3.「触媒反応プロセス」プロセス開発と触媒,触媒の寿命,工業触媒の調製と形状
 4.「反応器と触媒」反応器のタイプと選定
 5.「触媒機能の発現」分子の活性化,活性化エネルギー
 6.「エネルギーと化学原料製造のための触媒プロセス」石油精製(ガソリン,脱硫),水素製造など
 7.「化学品製造のための触媒プロセス−不均一系触媒反応」アンモニア合成,メタノール合成、酸化
 反応、脱水素反応など
 8.「化学品製造のための触媒プロセス−均一系触媒反応」ポリマー合成(重合反応)など
 9.「環境保全のための触媒プロセス」排煙脱硝,自動車排ガス浄化,TiO2光触媒,燃料電池など
 10.「触媒のデザインと調製」高機能触媒の設計の基礎
 11.「吸着」Langmuirの吸着等温式
 12.「触媒反応」不均一系触媒反応の反応機構と速度式
 13.「固体触媒のキャラクタリゼーション」各種分析機器による触媒の構造・物性の評価法
 14.「触媒反応プロセスの将来」構造体触媒反応器,マイクロリアクターなど
 15.学習効果の確認(試験):前回までの総復習
 
 <準備学習> 毎回の復習を欠かさないこと.
 
<成績評価方法及び水準>
  原則として,最終回に行なう試験を80点満点,4回の中間課題をそれぞれ5点満点で評価し,合計60点以上を合格とする.ただし4回以上欠席した学生は履修放棄をみなし成績評価を行なわない.
<教科書>
  「新しい触媒化学 第2版」菊地英一ら著(三共出版)
<参考書>
  「触媒化学」御園生,斉藤著,(丸善)「触媒化学」上松ら著,(朝倉書店)
 「化学反応操作」後藤繁雄編(朝倉書店)
 
<オフィスアワー>
  授業終了後1時間.それ以外でもメールで約束の上,対応可.居室:19階1972室E-mail: igarashi@cc.kogakuin.ac.jp
 
<学生へのメッセージ>
  「物理化学II」,「表面工学」が基礎となる.授業中に演習を行ない,またレポートによって理解度を把握する.わからないことは早めに質問に来ること.
<参考ホームページアドレス>
  http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1019/
   
 
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