2012年度工学院大学 第1部応用化学科

薬品分析化学(Analytical Chemistry of Medicine)[2E15]

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2単位
高橋 博文 非常勤講師

最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
安全で効果の高い医薬品を創製するために分析研究はとても重要です。言い換えれば、分析研究のレベルが創製される医薬品の安全性・有効性の高さを決定すると言っても過言ではないでしょう。本講義では実際に製薬企業で行われている創薬研究を分析研究の視点から見ることによって、真の創薬の姿を理解していただきます。

<授業計画及び準備学習>
1. 薬の本質(1)
2. 薬の本質(2)
  薬の作用機序および副作用の原因と発現機序から薬の本質を考える
3. 創薬のタイムラインと分析研究の関わり(1)
4. 創薬のタイムラインと分析研究の関わり(2)
  医薬品を上市するまでの道のりと苦労を理解し、各段階における分析研究を概説する
5. 薬物動態の基礎
  以降の授業の理解に必要な薬物動態に関する基礎的な事項を概説する
6. 物性研究と創薬との関わり(1)
7. 物性研究と創薬との関わり(2)
  創薬化学(合成研究)における物性研究の重要性を詳説する
8. 薬物の生体内での運命
  薬物が投与されてから排泄されるまでの概説とそれらの過程で生ずる諸問題に関して説明する
9. 薬物代謝
  薬物の「解毒機構」である代謝の様式・機構を理解する
10. 薬物相互作用
  薬物同士のいわゆる「飲み合わせ」の原因について理解する
11. 探索研究段階における分析研究
  探索研究段階での分析研究の実際を説明する
12. 開発研究段階における分析研究
  開発研究段階での分析研究の実際を説明する
13. 臨床研究段階における分析研究
  臨床研究段階での分析研究の実際を説明する
14. 生体内の薬物の動きをみる
  生体内での医薬品の動態を直接観測できるイメージング技術について紹介する
15. 学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
定期試験および課題によって総合評価します。60点以上を合格点とします。

<オフィスアワー>
授業終了後。またはEmailにて随時質問を受け付けます。

<学生へのメッセージ>
この講義は、各授業項目が関連していることも多いので、分からなかった箇所は放置せずに積極的に質問してください。また、有機化学、生化学、分析化学等多くの分野の基礎知識が必要となりますので、この講義だけでなく関連する分野の復習もしっかりおこなってください。

 

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