2012年度工学院大学 第1部応用化学科

基礎化学演習(Exercise in General Chemistry)[5306]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

1単位
門間 英毅 非常勤講師

最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
基礎的な知識と問題の本質を把握する力は、化学に魅力を感じることと同じように大切である。これらを確実に身につけることは、大学の化学を十分に理解し、将来未知なる化学を切り開くための第一歩である。自分の力を最大限発揮できるようになるために、多くの演習をとおして化学のコトバを修得し,基礎カを確立する。以下の事項を達成する。
(1) 原子の構造と性質を理解する。 (2)化学結合の種類と性質を説明できる。   (3)分子の構造や性質を定性的に結びつけることができる。 (4)バランスのとれた化学反応式を組み立て、反応の種類を説明できる。 (5)気体の状態方程式と物質量の定量的な扱いができる。 (6)溶液の濃度を定量的に扱うことができる。 (7)物質の状態変化、化学反応と熱の出入りの本質を理解し、定量的な扱いができる。 (8)無機化合物と有機化合物の物質系統を知る。

<授業計画及び準備学習>
第1週:授業計画の説明、有効数字、化学反応式、化学量論、物質収支、電荷中性、
エネルギー保存、Δの意味など
第2週:原子の構造と原子量、分子量、式量、モル、物質量
第3週:原子モデルと電子軌道
水溶液化学の基礎1(質量%、モル濃度、モル分率、ppm)
第4週:電子配置と元素の周期性、水溶液化学の基礎2(溶解、溶液調製)
第5週:化学結合と電子、イオン結合と金属結合、水溶液化学の基礎3(解離平衡、
解離度、解離定数、溶解度積)
第6週:共有結合と分子(電子式、原子の酸化数、原子価)
第7週:物質の三態、気体分子の状態方程式(混合ガス、分圧、標準状態)
第8週:液体(溶液)と固体(結晶)(溶解難易の通則、ヘンリーの法則、ラウールの
法則、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧)
第9週:化学平衡、質量作用の法則(平衡式の表示、平衡定数、ルシャトリエの原理)
第10週:反応熱、反応量、反応率、反応速度、反応速度式
第11週:酸と塩基、中和反応、酸・塩基の強弱
第12週:中和反応、加水分解とpH
第13週:酸化と還元、酸化数と酸化還元電位
第14週:電池と電気分解、無機物質(結晶、アモルファス、酸化物、非酸化物)、
有機物質(炭化水素、糖質、脂質、たんぱく質)
第15週:学習成果の確認(試験)

<準備学習>
各回の演習問題を用いて、予習・復習を行うこと。各時間ごとに提示される課題は、前回の復習を含むので、到達度を確認できる。また、同一内容について、レベルの異なる問題を用意するので、理解度を測りながら進める。

<成績評価方法及び水準>
定期試験(全範囲)で最終成績を評価し、60点以上の者に単位を認める。ただし、授業中演習課題と中間試験の成績を最大50%まで含めて、総合評価が100点を超えないように規格化して最終成績とする。

<教科書>
なし。毎回下記参考書の章末問題から演習課題を配布する。

<参考書>
「絵とき化学入門」 藤谷・木野邑・石原 (オーム社)

<オフィスアワー>
前期金曜日 10:20〜10:50、 16:20〜17:00 非常勤講師室

<学生へのメッセージ>
学習支援センターも利用して基礎力を補強し、「学ぶことを楽しく、より確実に」しよう。

<備考>
応用化学科「化学」の進行にできるだけリンクさせ、1年生諸君が大学化学の入口でつまづくことのないように進める。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2012 Kogakuin University. All Rights Reserved.