2012年度工学院大学 第1部マテリアル科学科
線形代数学I(Linear Algebra I)[5E72]
2単位 長谷川 研二 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 線形代数学はベクトルと行列を対象としている。ベクトルについては図示が可能な2、3次元までは高校でも習ったが、それを高次元に拡張する。行列は連立一次方程式と関連させながら教えていきたい。線形代数学を通じて連立一次方程式の解法の一般的原理を理解すれば、未知数が非常に多い巨大な連立一次方程式を計算機で解かせるプログラムの作成も可能になる。具体的な達成目標は主に
- 連立一次方程式の一般的原理に基づく解法の習得
- 基本変形による逆行列の計算
- 行列式の計算と行列式と行列との関係の理解
- 線形独立性や次元等の線形空間の基本的概念の理解
- <授業計画及び準備学習>
- 幾何ベクトルと数ベクトル
- 線形写像と行列
- ベクトルと行列の演算
- 連立一次方程式
- 消去法
- 基本行列と基本変形
- 逆行列の一般的性質
- 逆行列の計算法
- 行列式の定義
- 行列式の計算
- 余因子行列
- 線形独立と線形従属
- 線形部分空間と基底
- 線形写像の核と像
- 学習成果の確認(試験)
準備学習 : 配布プリントを読んでおくこと。プリントを配布する前にファイルをキューポートに アップロードすることもある。
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験をx点(100点満点)として、評点を (ax)b とする。ただし a,b は (100a)b =100 で、合格基準点x0 に対して(ax0)b =60となるように定める。合格基準点は60点以下で各受講生毎に定めるとして、授業中やレポートで課した問題の解答状況による平常点が高いほど合格基準点は低くなる。毎回、真面目に問題に取り組めば40点以下まで下がることもある。もちろん、授業に出席せずレポートを提出しなくても定期試験で60点以上得点すれば合格となる。また私語等で授業態度が不良な場合や他人の解答の模写が目立つ場合は一律に合格基準点を上げることもある。なお各教室に学生証による出席管理を行っているが、本科目では出席状況を成績に反映させない。
- <教科書>
- プリント
- <参考書>
- 線形代数講義 金子 晃 著 サイエンス社(購入しなくてもよいが、より高度な内容を勉強するために紹介する)
- <オフィスアワー>
- 金曜日2時限(八王子校舎)
- <学生へのメッセージ>
- 線形代数学は微分積分(数学I、II)と並び工学では必要である。難しいとか面倒くさいということで諦めたりせず、自分で手を動かして計算する姿勢があれば習得できる筈である。
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