2012年度工学院大学 第1部マテリアル科学科

分析化学実験(Analytical Chemistry Laboratory)[3B72]

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2単位
阿相 英孝 准教授  
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小山 文隆 教授  
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大家 渓 助教  
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最終更新日 : 2012/12/14

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
物質を正しく理解するには、何らかの方法で分析して物質の情報を得る必要があります。このため、分析化学実験では、基礎的な器具の取り扱い方法、標準溶液の調製とその標定の方法、さらに化学量論的な考え方を習得することを目標とします。
以下に具体的な達成目標を示す。
1.有効桁、精度、正確さの意味を理解し、測定容器の正しい使い方を習得する。
2.標準溶液について理解し、その標定方法を習得する。
3.化学反応から当量関係を理解し、測定原理を習得する。
4.各実験項目の原理や操作方法を習得する。

<授業計画及び準備学習>
この実験では、初めの1回と2回で各実験項目の背景と概略説明を行なう。その後、班分けを行い、班ごとに異なる実験を日毎に順次行なう。実験終了後は、レポートを作成し必ず提出すること。また、レポート提出とは別に、パワーポイントを用いたプレゼンによる結果報告会を実施する。
 以下に、実験項目とその簡単な内容を示す。
1.「原子吸光分析」
 金属イオンの分析の中で最も重要な分析方法のひとつである。分析方法の原理を理解し、未知試料中3価鉄イオンを求める。
2.「キレート滴定」
 水道水やミネラルウオーターなどの水中のカルシウムイオン、マグネシウムイオンをキレート滴定から求め、その硬度を求める。
3.「ヨウ素滴定」
 チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定することによってオキシドール中の過酸化水素濃度を求める。
4.「沈殿滴定」
 硝酸銀溶液による滴定で海水中塩化物イオン濃度を求める。
5.「酸化還元滴定」
 過マンガン酸カリウム溶液で滴定することによって粉末試料中2価鉄の含有量を求める。
6.「吸光光度法」
 亜硝酸イオンはジアゾカップリング法により発色させ,吸光光度法で定量する。一方,硝酸イオンは、亜鉛粉末を用いて亜硝酸イオンとしてから定量する。
7.「吸光光度法」
 陰イオン界面活性剤は、エチルバイオレットとのイオン会合体をトルエンに抽出し定量する。
8.「電位差分析」
 pHメータの正しい使い方を学び、酢酸の解離定数を求める。

<成績評価方法及び水準>
実験項目ごとに提出するレポートの提出状況・評価結果、口頭発表の評価結果、遅刻回数、実験態度を総合的に評価し、合計60点以上を合格とする(期末試験は実施しない)。実験への遅刻、レポートの提出遅れは減点する。実験に出席していても、その回のレポートが未提出の場合には、欠席扱いとする。なお、レポートは手書きで作成し、指定された用紙内に記述すること。図は方眼紙に作図し、レポートに添付すること。※ 3回以上欠席した場合は、評価の対象外とする。

<教科書>
プリントを用意する。

<オフィスアワー>
原則、実験授業後に相談に応じる。

<学生へのメッセージ>
実験の前には、必ず予習を行なって実験がスムーズに進むよう準備すること。また、実験結果は必ず実験ノートに記し、実験終了後早めに整理しておくこと。特に欠席や遅刻をしないこと。
詳細は、初回講義日に説明をするので受講希望者は必ず出席すること。

 

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