| 2012年度工学院大学 第1部機械システム工学科
 
 自動車工学(Motor Vehicles)[1D71] 2単位
 野崎 博路 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 是松 孝治 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 後藤 芳樹 教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 山本 崇史 准教授  [ 教員業績  JP  EN ]
 原田 省三 非常勤講師
 若林 勝司 非常勤講師
 
 
 
<授業のねらい及び具体的な達成目標>
  代表的な交通機械である自動車を設計・生産する技術者が知っておくべき,基礎知識を体系的に学ぶ。最新の技術動向とともにエネルギー資源/環境問題を見据えた将来展望にも触れる。具体的な達成目標は以下のとおりである。(1)自動車の技術史と交通機械の将来展望を理解する、(2)自動車の走行抵抗(空気抵抗=各種流れの抵抗を含む)の計算ができること、(3)運動の法則に基づき自動車の加速度、速度の計算ができること、(4)内燃機関の特性から走行性能曲線を描くことができること、(5)動力伝達系とその機構の力学、(6)自動車の振動制御と騒音防止を理解する、(7)人間工学に基づく人間‐自動車システムを理解する、(8)自動車に搭載されつつある情報/メディア機器とその将来を理解する(JABEE学習・教育目標)
 [機械システム基礎工学プログラム]:(D)◎
 (JABEEキーワード)
 [機械システム基礎工学プログラム]:運動の法則、交通機械、技術史、各種流れの抵抗、内燃機関、ガスタービン、機構の力学、振動制御、人間工学、情報/メディア機器、物流/輸送システム
 [前提となる基礎知識と習得後の展開]
 「物理学I」、「物理学II」、「工業力学及演習I」、「工業力学及演習II」、「流体力学」、「工業熱力学」、「機械力学」、「制御工学I」、「制御工学II」、「自動車運動工学」の知識を総合化して学習することで、機械システム工学科で学んだ科目について、自動車技術を通じて鳥瞰する役割を持つ。
 
<授業計画及び準備学習>
  1.総論 自動車の技術史,生産の現状,資源エネルギー問題,環境への影響,経済への効果、交通機械としての将来の姿(担当:原田)準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 2.動力性能 その1
 走行抵抗――ころがり抵抗,空気抵抗(各種流れの抵抗),勾配抵抗,加速抵抗,演習1(担当:是松)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 3.動力性能 その2
 内燃機関の特性と駆動力および走行性能曲線図,運動の法則から求める走行性能(発進加速,最高速度,登坂性能,制動性能)(担当:是松)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 4.自動車と環境問題 その1
 自動車が関連する環境問題の現状と技術者倫理、排ガス,騒音,廃車,生産に伴う環境問題,道路拡張と自然破壊,二酸化炭素の排出(担当:原田)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 5. 自動車と環境問題 その2
 解決のための手段,ZEV(Zero Emission Vehicle),電気動力車,低公害車の評価,法律規制(担当:原田)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 6.自動車材料その1   自動車の衝突安全性の評価と材料との関係(担当:後藤)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 7.自動車材料その2   部品の強度・信頼性評価(担当:後藤)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 8.操縦安定性その1 (タイヤの力学,サスペンション,ステアリング,運動性能,操縦性・安定性)(担当:野崎)
 準備学習:教科書を読んでおくこと
 9.操縦安定性その2 (乗り心地,振動,騒音,制動安定性,ブレーキ機構)(担当:野崎)
 準備学習:教科書を読んでおくこと
 10.操縦安定性その3 (新しい自動車技術,人間―自動車系の運動、ドライビングシミュレーターを用いた操縦安定性研究)(担当:野崎)
 準備学習:教科書を読んでおくこと
 11.自動車と道路交通システム)(担当:若林)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 12.自動車の新しい交通システム(物流/輸送システム,自動車の知能化、ITS)(担当:若林)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 13.車体構造設計&音・振動 その1 (車体構造最適化、車体&駆動系振動、騒音、騒音防止、振動制御))(担当:山本)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 14.車体構造設計&音・振動 その2(担当:山本)
 準備学習:参考となる書物(教科書等)を読んでおくこと
 15.学習成果の確認(試験)(担当:野崎)
 準備学習:前回までの総復習を行うこと
 
<成績評価方法及び水準>
  講義中に指示する「演習」(講義終了後に自力で考えてくる宿題であり、次の講義のはじめに提出する)を評価に加味する。「演習」の内容は<授業のねらいと具体的な達成目標>に深く関連しており、これを提出することが単位取得には欠かせない条件になる。その上で、最終回に行う試験による評価を行う。演習点(30%)と最終回に行う試験(70%)の合計が60点以上であれば、[機械システム基礎工学プログラム]の学習.教育目標(D)が達成され,合格とする。 
<教科書>
  「基礎自動車工学」野崎博路 著 東京電機大学出版局(2008)
<参考書>
  「環境工学入門」鍋島、森棟、是松(産業図書)
<オフィスアワー>
  是松:講義終了後1712室にいます。質問/雑談歓迎。野崎:講義後質問受けます。あるいは、メール等で確認ください。
 
<学生へのメッセージ>
  1.自動車の今と未来を考えましょう。演習は自動車整備士の学科試験レベルです。 
   
 
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