| 2012年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース
 
 応用プログラミング演習(Applied Exercise in Programming)[5E01] 1単位
 松本 宏行 非常勤講師
 
 
 
<授業のねらい及び具体的な達成目標>
  技術・科学計算のために統合されたソフトウェア環境であるMathematica(マセマティカ)を用いて、数式処理、数値処理、2Dおよび3Dグラフィックス、サウンド処理、画像処理、プログラミングなどの技術を習得することをねらいとしている。
 そして、様々な工学問題を対象として、演習問題を通じて、エンジニアリングセンスを身につける。
 
 以下に具体的な目標を示す。
 (1)数式処理と数値計算を併用および比較することにより
 工学分野における「近似」のコツ、その重要性を理解する。
 (2)微分方程式をグラフィカルイメージとして
 とらえ、初期条件の重要性、解を導き出すことの
 本質的な意味を理解する。
 (3)グラフィックス(2D,3D),アニメーションを
 自信の手で体験し理解する。
 (4)最適化問題の枠組みを理解する。
 (5)サウンド処理および画像処理のポイントを理解する。
 
 
 (JABEE学習・教育目標)
 
 (JABEEキーワード)
 機械工学エネルギー・デザインプログラム:数式処理、データ解析、シミュレーション
 
 (前提となる基礎知識と習得後の展開)
 本科目を履修する前に、コンピュータの操作方法をあらかじめ復習しておくこと。
 本授業習得後においても、今までに履修してきた工学分野における問題に目を通して、解答を自力で導き出せる実力を備えてほしい。
 
<授業計画及び準備学習>
  1.[ガイダンス] Mathematicaを試してみよう。関数電卓として、グラフィックスも簡単に。2.[数について]数の取り扱い
 3.[数と式]因数分解、行列とベクトル、連立方程式
 4.[数値計算]非線形方程式を解く。ニュートンラフソン法について
 5.[微分方程式]微分方程式を解く。グラフィカルイメージとして把握する
 6.[偏微分方程式]工学問題における偏微分方程式とは、熱伝導問題など
 7.[グラフィックス]2次元グラフ、3次元グラフの描画。アニメーション
 8.[サウンド処理]時間と周波数の関係について。フーリエ変換、ノイズの取り扱い
 9.[画像処理]画像データの取り扱い、フィルタ処理
 10.[プログラミング]目的に応じたプログラミング方法
 11.[工学問題演習1]ラグランジュ法を用いた運動方程式の導出
 12.[工学問題演習2]乱数を用いたシミュレーション、モンテカルロ法
 13.[工学問題演習3]最適化問題について
 14.[工学問題演習4]感性工学の応用(多変量解析の利用)
 15.[まとめ]学習成果の確認(レポート課題作成提出)
 
<成績評価方法及び水準>
  毎回の授業において操作説明、例題の解説、課題演習を行う。授業時の課題演習60%、工学問題演習40%とし、
 60点以上の者に単位を認める。
 
<教科書>
  自作テキスト(ノートブック)および配布資料
<参考書>
  榊原進、はやわかりMathematica 第3版、共立出版ISBN: 9784320122482
 
<オフィスアワー>
  授業開始前および終了後に質問を受け付ける。これ以外の質問は、以下のメールアドレスまで。
 matsu@iot.ac.jp
 ただし、メールのタイトルに
 必ず「工学院大学」を明記しておくこと。
 
<学生へのメッセージ>
  工学の分野において、数学がどのように関わるのか、そして、コンピュータがどのように工夫利用されているのかを
 実践的に理解していきます。
 たった1行で2次元のグラフ、3次元のグラフが描画可能です。
 繰り返し文を用いて簡単にアニメーションも可能です。
 工学問題を解きながらその問題のもつ奥深さ、面白さを
 体験してもらえればと思います。
 「プログラム」と身構えずにぜひ気軽に演習しみてください。
 
   
 
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