2011年度工学院大学 第2部建築学科
内外装材料(Finishing Materials)[3652]
2単位 杉本 賢司 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 建築材料の時代の変遷による変化と、耐久性の高い素材とはどんな化学成分でできているか、建物の種類によって材料の選択の基本を学ぶ、これにより、材料の特性と使い方の限界をみきる基本を習得する。また、世界遺産の素材を学ぶことにより残る素材と腐食などで崩れていく素材の違いを学ぶ。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.構造用素材・仕上素材・機能素材の考え方と分類を知ることで材料選択の応用の基本を学ぶ
2.法隆寺のように物で残す方法と、伊勢神宮の式年遷宮のように20年ごとに形を継承してゆく残し方の二つを対比することで耐久性の基本を考察する 3.世界の著名近代建築の外壁を取り上げて、素材の選び方と使い方をパワーポイントで事例を用いて解説する。ビルバオのチタン、ロスのステンレスの外壁。フランクゲーリーやARUPの建築と素材の構造材料の使い方を学ぶ 4.CASBEEに対応できる素材の形と種類を習得する。自然エネルギーを利用した設計と熱伝導率を見極めた素材の選択は必須 5.日本の総発電量の2億kWの作り方、太陽光発電の方式、マイクログリッドの基本形などに2回の講義をあてる 6.木造に焦点をあてて檜がなぜ強いのか、竹釘が書院づくりで金属釘より3倍もなぜ長持ちするのかを事例に社寺で使われた古代釘を含めて学ぶ 7.石材に焦点をあてて、みんなが見学できる百貨店と銀行の本店で使われた石材の種類と特長、使い方を解説する 8.鉄筋コンクリートの耐久性は中性化の限界の72年で設定されているが、鉄筋をスパーステンレスで寿命を飛躍的に延ばした事例をもとに、素材設計を解説する 9.防水材料のクレーム事例をもとに、防止の基本の外壁のメカニズムを学ぶ、ロッキングやスウェーなどの変形追従性からシーリングの弾性を考える 10.CO2削減をしたグリーンコンクリートの基本的な考えかたと,CO2削減の3つの基本的な手法を解説する 11.持続可能なエネルギーとはなにをいうのか、太陽光発電体の構成と設計の手法、発電体のメカニズムと素材について解説する 12-13.太陽光発電のメカニズムと施工と防水 14-15.総合的なまとめ
- <成績評価方法及び水準>
- 講義の理解度を確認するため、授業内で行う小テストを抜き打ちで行う、小テストは3回程度として30点の加点とし、最終テスト60点、出席状態を10点の総合計100点で評価する。
- <教科書>
- 基本的にパワーポイントで解説する
- <参考書>
- 「太陽光がわかる事典」テツアドー出版 1200円 TEL 03-3228-3401 発行日 2010.3.10.
- <オフィスアワー>
- k.sugimoto@taisei-soken.com
- <学生へのメッセージ>
- 授業の内容は、学生のやる気にあわせてレベルの高低を操作する。あくまで、学生のやる気によって内容レベルを高めたものを用意する。
- <備考>
- 学生の発表能力を高めるために、授業の中でディベート演習を数回行う。また、論文の書き方、一級建築士受験の必須項目を解説する。
- <参考ホームページアドレス>
- http://www.taisei-soken.com
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