2011年度工学院大学 第2部機械システムデザイン学科
ロボット工学(Robotics)[5F75]
2単位 松本 宏行 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- ロボット工学における重要キーワードを
理解すること、そして物理的意味を理解しながら学習をし、 演習問題を解きながら、ロボット工学の基礎および 応用分野を身につける。 そして、これからのロボット工学について概観し、 今後の課題点を考察する。
以下に具体的な目標を示す。 (1)ロボットにおいて構成されるセンサ、アクチュエータなどの理解 (2)ロボットアームおよび二足歩行ロボットにおける主要キーワードの本質的理解 (3)行列、ベクトルを道具として、同次変換行列などの理解 (4)ロボットにおける運動方程式の導出方法を理解する (5)人工筋肉および二関節筋などをはじめとしたこれからの「ロボット工学」を展望し、 論述できる力を養成する。
(JABEE学習・教育目標)
(JABEEキーワード) 機械工学エネルギー・デザインプログラム:ロボティックス、システム工学、ラグランジュの運動方程式、アクチュエータ
(前提となる基礎知識と習得後の展開) 前提として、力学の基礎および ベクトルや行列の取り扱い メカトロニクスの分野の キーワードは復習しておくことをおすすめする。 習得後に、今後のロボット工学について 必要な項目に興味を持ち展開できる知識を養成する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.[ガイダンス]ロボット工学とは
2.[センサと知能]センサ技術紹介、加速度センサ、視覚センサなど 3.[アクチュエータ]モータ 4.[システムの理解1]ブロック線図について、システムとは 5.[システムの理解2]DCモータを題材として 6.[運動学1]ロボットアームの運動学、逆運動学とは 7.[運動学2]姿勢とは、ヤコビ行列、座標変換、同次変換 8.[動力学1]ラグランジュ法による運動方程式の導出 9.[動力学2]ロボットアームの運動方程式、逆動力学とは 10.[制御と同定]力制御、位置制御、同定問題について 11.[歩行ロボット]二足歩行ロボット、静歩行、動歩行について 12.[歩行ロボット2]ZMPについて、受動型歩行ロボットについて 13.[これからのロボット工学展望1]柔らかい機械、人工筋肉、二関節筋について 14.[これからのロボット工学展望2]災害救助ロボットについて 15.[まとめ]学習成果の確認(レポート課題作成提出)
- <成績評価方法及び水準>
- 毎回の課題提出60%および総合レポート40%とし、
60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 配布資料、そのほか参考資料など適宜授業時において紹介する。
- <参考書>
- 川崎 晴久、ロボット工学の基礎、森北出版
梶田 秀司、ヒューマノイドロボット、オーム社 熊本 水頼、ヒューマノイド工学、東京電機大学出版局
- <オフィスアワー>
- 授業開始前および終了後に質問を受け付ける。
これ以外の質問は、以下のメールアドレスまで。 matsu@iot.ac.jp ただし、メールのタイトルに 必ず「工学院大学」を明記しておくこと。
- <学生へのメッセージ>
- ロボット工学はセンサ、アクチュエータをはじめとする
様々な機器で実装され、 そして多くの工学分野で構成されるいわゆる「総合工学」 とも呼ぶべき分野である。 従来からのロボット工学を理解すると共に、 新しいロボット工学への入口を概観し展望および考察してもらいたい。 ロボットのキーワードに少しでも興味を持った学生には 履修をお勧めしたい。
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