2011年度工学院大学 第2部機械システムデザイン学科

流体力学(Fluid Mechanics)[4F73]

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2単位
鈴木 重徳 非常勤講師

最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 自動車や鉄道といった輸送機械、流体機械、家電機器、その他の各種の工学分野と流体力学との関連を概観し、流体の性質および力学的取り扱いと流れの基礎式を理解する。次に、層流、管内流れを中心に理解を深める。また、流体の計測、シミュレーション等についても言及し将来の応用への基礎とする。さらに、要所で、流体力学発展の科学歴的な内容についても言及し技術の進展と継承についても理解する。
 実験その他の流体現象に関する体験の不足を補うために様々な参考文献を併読を促す。

<授業計画及び準備学習>
1.[序論] 講義のねらい、様々な流体力学の応用、生活の周りの流れ
2.[流体の物性]  流体と個体、圧力と圧縮性、力と質量、密度と比重
3.[流体の静力学1] パスカルの原理、圧力と高さ、圧力の測定
4.[流体の静力学2] 全圧力、浮力、容器内の流体
5.[流れの基礎式1] 用語と連続の式、オイラーの式
6.[流れの基礎式2] ベルヌーイの定理と応用、静圧と動圧、運動の式
7.[層流1] 粘性、粘性流体、レイノルズ数
8.[層流2] 管内の層流、平行壁の間の層流、ストークスの法則
9.[管内の乱流1] 層流と乱流、滑らかな管と粗い管、管摩擦係数
10.[管内の乱流2]  非円形断面の管、圧力損失、断面積の変化する管、曲がり管、全損失
11.[揚力と抗力] 抗力と揚力、抗力係数、カルマン渦、揚力、翼型、相似則
12.[流体の計測] 容積式流量計、ベンチュリ計、オリフィス、せき、ピトー管
13.[流体のシミュレーション] コンピュータ・シミュレーション入門、流体のシミュレーション
14. まとめ これまでの講義の要点、今後の学習のためのガイダンス、参考書等
15. 学習成果の確認 (期末試験)
※講義の都合により、講義の項目の順序等が変更になる場合もある。

<成績評価方法及び水準>
 成績評価は、数回の課題のレポート(30-40前後%)と、期末試験(50-60前後%)により、その合計成績(60点以上)で評価する。
 講義の進捗等により、理解度の確認のために小テストを行う場合もある。その場合には、小テストの評価を全体の評価の一部(10%前後)に加える。

<教科書>
「基礎から学ぶ流体力学」 飯田明由、小川隆申、武井昌宏 オーム社

<参考書>
「流れのふしぎ」 石綿,根元 ブルーバックス/講談社
「「流れの法則」を科学する」 伊藤 慎一郎 技術評論社
「パソコンで見る流れの科学」 矢川元基 ブルーバックス/講談社
「謎解き・海洋と大気の物理」 保坂直紀 ブルーバックス/講談社
「流体力学 (1)」 大橋秀雄 コロナ社
「流体力学」 今井功 岩波書店
「流体力学」 日野幹雄 朝倉書店
講義の中でも、適宜参考書等を紹介する。

<オフィスアワー>
木曜日 18:00-19:30 の講義の時間、および、講義後教室、講師控室にて。
電子メールでの対応: ssuzuki@earthlink.net

<学生へのメッセージ>
日常の生活まわりには、様々な流体現象があります。また、流体力学は、機械工学だけでなく、建築/土木/環境、その他、様々な工学分野で応用されています。

<備考>
工業力学、水力学、熱力学を履修していることがのぞましい。
課題図書の購読を指定し、それに基づいたレポートを課す。
期末試験は、「自分の教科書、参考書、自分のノート、自分のレポート、演習結果等の持ち込み可」にて行う。

<参考ホームページアドレス>
http://blog.goo.ne.jp/jason_suzuki/

 

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