2011年度工学院大学 第2部機械システムデザイン学科

計画工学(Planning Technology)[1F78]

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2単位
八戸 英夫 教授  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 機械系技術者が身につけておくべきスキルの一つである計画立案能力を養う.計画工学はOR(オペレーションズ・リサーチ)と深く関係している.この中で広く普及し,実用価値の高いPERT系諸手法とLP(線形計画法)を中心として解説する.以下に具体的達成目標を示す.
(1)計画の分類を理解し,その応用例が説明できること
(2)計画案の選定に用いる代表的な意思決定基準を理解し,応用できること
(3)アロー・ダイヤグラムが書けること
(4)日程計算ができ,日程短縮手順を理解していること
(5)LPのモデル化の方法について理解し,シンプレックス・タブローの計算法を取得すること
(6)輸送問題の解法を取得すること
(7)動的計画法の解法の理解と応用ができること

<授業計画及び準備学習>
1. 計画工学とは?―ORの概念,定義を述べ,計画工学とのつながりについて説明する.
2. 計画とは?―良し悪しのものさし,様々な分野についての応用例を紹介する.
3. 意思決定について―計画の立案と決定にあたっての意思決定プロセスと心構えの理解.
4. 意思決定の手法―意思決定を支援する手法について学ぶ
5. PERTとは?―PERTのねらい,従来の方法との比較,利用状況について述べる.
6. アロー・ダイヤグラム―プロジェクトの作業順序を図表示する方法について述べる.
7. PERT計算―最早・最遅結合点日程,余裕日数,クリティカル・パスの求め方と解説.
8. 日程の短縮―標準工期で予定完了日に間に合わない場合の所要日数短縮手順について学ぶ.
9. LP―基本的な例題をもとに,モデル化の方法と図式解法について学ぶ.
10. シンプレックス・タブローとは?―基本解とシンプレックス・タブローの作り方を学ぶ.
11. シンプレックス・タブローの計算法―基本的例題をタブローで解く方法について学ぶ.
12. 制約条件に等式もしくは逆向きの不等式がある場合のモデルの計算法について学ぶ.
13. 輸送問題―複数の発着地点間の総輸送費を最小とする解法について学ぶ.
14. 他の計画手法―動的計画法など,他の計画工学に関連する諸手法を概説する.
15. 学習成果の確認(試験)

<成績評価方法及び水準>
原則として遅刻を除く出席日数が2/3以上かつ定期試験で60点以上の者に単位を認める.
ただし,遅刻を除く出席日数が2/3以上かつ試験の点数が50点以上60点未満の者はそれまで提出されたレポート内容が単位認定相当と判断される場合に最終成績を60点とする.
出席日数が不足の場合は不可とする.

<教科書>
特に指定しない.
※講義ノートが教科書となります.

<参考書>
「オペレーションズ・リサーチの手法」近藤次郎著(日科技連)
※講義に出席していれば,あえて購入する必要はありません.

<オフィスアワー>
月曜日講義終了後30分間,1865室にて

<学生へのメッセージ>
計画工学の知識は,機械系技術者としての計画立案時だけでなく,あらゆる業種,職種で役に立ちます.特に,管理業務に携わったときに必要不可欠な知識となります.さらに,公的な各種資格試験や選抜試験でもよく出題されています.

 

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