2011年度工学院大学 第2部機械システムデザイン学科
システムデザイン(System Design)[1F77]
2単位 八戸 英夫 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- システム的な考え方は,産官学のあらゆる分野で重要である.まず,システムの基本概念とモデル化の方法について述べ,システムの分析と評価,さらに最適化の方法について学び,それが実社会でどのように応用されているかについて講義する.具体的な達成目標は,以下の通りである.
(1)システム的な考え方を理解し,応用できること (2)システムの形態に応じたモデルが作成できること (3)システムの最適化の考え方を理解し,基本的な最適化問題の解法を習得すること (4)システムの分析と評価法について理解すること. (5)信頼性の意味を理解し,システムデザインへの応用力を身につけること (6)システムデザインの簡単な演習を通じて実践的能力を身につけること
- <授業計画及び準備学習>
- 1. システム的考え方―システムとは何か,システム的考え方の必要性とその方法について学ぶ.
2. 目標設定力,最適化の考え方―正しい目標の立て方,工学における最適化の考え方を学ぶ. 3. システムデザインの考え方について学ぶ. 4. システム開発の進め方を学び,システムデザインの位置づけを考える. 5. 発想法について学び,システム開発への応用力を身につける. 6. システムデザインの基礎的な演習を通じて,実践的能力を身につける. 7. モデルの基礎概念―モデルの分類とその役割,評価の考え方について学ぶ. 8. 決定論的モデル―静的線形モデル,動的線形モデルの紹介と,そのモデル化と解法を学ぶ. 9. 静的非線形モデル,動的非線形モデルの紹介とモデルの作り方,解法について学ぶ. 10. 不確実な現象と確率―システムの諸特性を調べるには確率的考察が不可欠でその概念を学ぶ. 11. 確率分布1―代表的な離散分布について学ぶ. 12. 確率分布2―代表的な連続分布を学ぶ. 13. 簡単な確率モデルを取り上げ,そのモデル化と解法を学ぶ. 14. システムの信頼性―信頼性の概念と尺度,安全性,故障のパターン,冗長システムなどを学ぶ. 15. 学習成果の確認(試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 原則として遅刻を除く出席日数が2/3以上かつ定期試験で60点以上の者に単位を認める.ただし,出席日数が2/3以上かつ試験の点数が50点以上60点未満の者は講義期間中に提出されたレポート内容が単位認定相当と判断される場合に最終成績を60点とする.
出席日数が不足の場合は不可とする.
- <教科書>
- 特に指定しない.
※講義のノートがあれば理解できるようにする.
- <参考書>
- 「システム工学」中村義作編著(オーム社)
- <オフィスアワー>
- 講義終了後30分間1865室にて
- <学生へのメッセージ>
- これからの機械系技術者にとってシステムデザインの知識は必要不可欠です.今後,機械のシステム化はますます進んでいくことでしょう.また,建築,電気,化学系など機械系以外の分野でもシステムデザイン能力は必ず役に立ちます.
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