2011年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

経済学入門(Introduction to Economics)[4C08]

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2単位
柴田 努 非常勤講師

最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 アメリカ発の金融危機は、瞬く間に世界に経済危機を広げ、世界的な規模での生産の落ち込みと失業の急増をもたらした。日本においても派遣切り、賃下げ、貧困の広がり、といった形で国民生活に深刻な問題を引き起こしている。このように資本主義経済をめぐる諸問題が深刻化するなか、あらためて「商品とは何か」、「貨幣とは何か」、「資本とは何か」ということが問い直されている。
 本講義では以上の課題に応えるために、資本主義経済の基本的なメカニズムを学ぶ。下記の教科書にしたがって講義する。

<授業計画及び準備学習>
1.ガイダンス―経済学の歴史
   準備学習:テキストの目次や内容にあらかじめ目を通しておくこと
2. 商品の二要因(使用価値と価値)
   準備学習:テキスト第1章を読んでおくこと
3. 商品の価値と価格(価値形態論と交換過程論)
   準備学習:テキスト第1章を読んでおくこと
4. 商品生産と国内総生産(GDP)
   準備学習:テキスト第1章を読んでおくこと
5. 貨幣の機能
   準備学習:テキスト第3章を読んでおくこと
6. 現代の通貨
   準備学習:テキスト第3章を読んでおくこと
7. 貨幣の資本への転化
   準備学習:テキスト第4章を読んでおくこと
8. 絶対的剰余価値の生産
   準備学習:テキスト第5章を読んでおくこと
9. 現代日本経済と労働日
   準備学習:テキスト第5章を読んでおくこと
10. 相対的剰余価値の生産
   準備学習:テキスト第6章を読んでおくこと
11. 現代の労働賃金
   準備学習:テキスト第7章を読んでおくこと
12. 資本蓄積と貧困(1)―再生産論
   準備学習:テキスト第8章を読んでおくこと
13.資本蓄積と貧困(2)―相対的過剰人口論
   準備学習:テキスト第8章を読んでおくこと
14. 現代の失業と貧困
   準備学習:テキスト第8章を読んでおくこと
15. 学習成果の確認(試験)
   準備学習:前回までの総復習を行なうこと

<成績評価方法及び水準>
日頃の授業への取り組みと期末試験を総合して、60点以上の者に単位を認める。詳しい成績評価方法は第一回目の講義で説明する。

<教科書>
松石勝彦 編著 『現代の経済学入門』同成社、2010年。各自生協で購入のこと。

<参考書>
講義中適宜紹介する。

<オフィスアワー>
講義終了後の教室または講師控室。

<学生へのメッセージ>
 現代日本経済は、不安定雇用の拡大と格差・貧困化の広がり、賃金の切り下げとリストラ、地域経済の衰退、など深刻な問題を多く抱えている。このような現実的諸問題に対応するためにも、経済学の基礎理論を学ぶことは非常に大切なことである。本講義では、議論や質問など、学生の皆さんの積極的な参加を期待します。

 

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