2011年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
OS基礎論(Fundamentals in Operating System)[3385]
2単位 田中 輝雄 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- コンピュータの基本的なシステム・ソフトウェアであるオペレーティング・システム(OS)の主要な機能と役割について理解を深めることを目的とする.
- <授業計画及び準備学習>
- 1.OSとは:OSのいろいろ,フォン・ノイマン型コンピュータの誕生,OSの目的
2.OSの歴史,OSの構成要素,カーネル,システムコール 3.コンピュータの処理形態,対話処理とバッチ処理,プロセス,スレッド,時分割,コマンド 4.GUIの基本構成要素,プログラムの開発とOS,プログラミング環境,ファイル 5.ファイルの基本設計,ストリーム入出力,論理レコードと物理レコード,ファイルの操作,ファイルシステム,ディレクトリ 6.ユーザから見たファイルシステム,コマンドとファイル,unixコマンド概説,ファイルシステムの構造,名前の管理,領域の割り当て 7.プログラムから見たファイルの利用(生成,削除,オープン,アクセス,クローズ),デバイスコントローラ,割り込み,入出力の方式,デバイスドライバ 8.入出力,バファリング,スプーリング,標準入出力 9.割り込み:外部割り込み,内部割り込み,例外処理,割り込み処理ルーチン,割り込みの効用 10.主記憶の管理:固定区画方式,可変区画方式,仮想記憶方式,多重仮想記憶,ページング,TLB 11.プロセス:プロセスの切り替え、コンテキスト、スケジューリング、プロセスの状態 12.スケジューリング:到着順,処理時間順,優先度順,ラウンドロビン,多重レベル待ち行列 13.セキュリティ:アクセス制御,保護ドメイン,ケーパビリティ,キー/ロック機構 14.セキュリティ:ユーザ認証,パスワード,暗号化,共通鍵,秘密鍵 15.学習成果の評価(学期末試験)
- <成績評価方法及び水準>
- 原則として学期末試験で評価し,60点以上のものに単位を認める.
- <参考書>
- 清水謙太郎著「オペレーティングシステム」(岩波書店)
柴山潔著「コンピュータサイエンスで学ぶオペレーティングシステム─OS学─」(近代科学社,2007年) 吉澤康文著「オペレーティングシステム」(昭晃堂,2000) 大澤範高著「オペレーティングシステム」(コロナ社,2008) 大久保英嗣著「オペレーティングシステムの基礎」(サイエンス社,1997) 村岡洋一著「オペレーティングシステム」(近代科学社,1989)
- <オフィスアワー>
- 水曜日15時から18時.必要ならば随時teru@cc.kogakuin.ac.jpにご連絡ください.
- <学生へのメッセージ>
- オペレーティング・システムというと,マイクロソフト社のWindowsを連想する人が多いと思いますが,それだけではありません.コンピュータの60年の歴史の中でOSの歩みをたどり,何でOSが発展してきたかを理解します.
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