2011年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科

福祉情報工学(Welfare Information Technology)[1369]

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2単位
長嶋 祐二 教授  
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最終更新日 : 2012/03/09

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
日本は,かつてどこの国も経験したことがないほどの急激な速さで,高齢社会から超高齢社会へと移行した.人は加齢にる退行過程により運動機能をはじめとし感覚機能,内臓機能、脳神経機能、精神機能などの低下を伴う.
一方,2001年度厚生労働白書より,肢体不自由,聴覚・言語障害,視覚障害,内部障害など何らかの形で感覚系や運動機能系に障害をもつ18歳以上の身体障害者数は,約324.5万人と推計されている.高齢者や障害者には自立を促進し何らかの形で社会への積極的な参加要請をし,生きがいをもって過ごすといった「生活の質(Quality of Life :QOL)」の向上が重要な課題となる.そこで授業では,ICT(Information and Communication Technology)を用いた高齢の人や障害のある人への支援する立場から,福祉の現状と重要性を認識し,学際的な観点から福祉を概観することを目標とする。そこで、福祉情報工学を人間工学や認知科学をはじめい
くつかの側面より概観する.そして情報弱者となりやすい高齢者や聴覚障害者,視覚障害者,視聴覚障害者,肢体不自由障害者などの現状や問題点を整理し,介助などに求められる機能、性能などについて関連知識や研究の現状について考えてゆく.

<授業計画及び準備学習>
0)概要
1)福祉情報工学とは
2)人の身体的な特性
3)人の生理的な特性
4)人の視覚を中心とした認知的な特性
5)人のその他の感覚認知的な特性
6)ユニバーサルデザイン
7)情報機器のアクセシビリティ
8)高齢者と介護
9)障害について
10)聴覚障害
11)視覚障害および視聴覚障害
12)肢体不自由障害支援
13)メディアの取り組み
14)福祉機器の開発の現状
15)試験

<成績評価方法及び水準>
レポート,課題の調査・発表,試験により総合評価します.

<教科書>
特になし

<参考書>
特になし

<オフィスアワー>
授業の前後の時間帯

<学生へのメッセージ>
国立社会保障・人口問題研究所のだした2006年12月の(中位)推計において,65歳以上の人の人口に占める割合は,31%以上の超々高齢社会となると予想されています.そのような中で,誰にでもその人にあった優しいデザインとは何かについて考える機会にして下さい.

 

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