2011年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
○物理学I(Physics I)[3230]
2単位 栗原 良将 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 自然科学の基礎である物理学の基本的な考え方と,その方法を学習する。物理学Iでは,力学を題材にして,基本法則とその応用を通して,自然への理解を深める。
具体的には、 (1)ニュートンの運動方程式が微分方程式として定式化され、適切な初期条件を与えることにより、任意の時間における位置と速度を求めることができることを理解する。また、種々の力について、簡単な応用問題を解くことができる。 (2)観測された運動から、ニュートンの運動方程式を通して運動を引き起こしている力についての情報が得られることを理解する。 (3)運動量・力学的エネルギーとその保存について理解する。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. イントロダクション:物理学とは,どのような学問か。
準備学習:高校の物理学の過程のうち、力学に関する部分について復習を行うこと。
2. 数学の準備(1)微分・積分の復習 準備学習:高校の数学の微分・積分について復習を行うこと。 この講義では、初等関数の微積分の知識を仮定する。
3. 数学の準備(2)ベクトルとその内積 準備学習:高校の数学の、ベクトルに関する部分の復習を行うこと。
4.質点とモデル、及び運動の法則 準備学習:ニュートンの運動法則、慣性の法則について学習しておくこと。
5.運動方程式の解:一定の大きさの力(1次元、2次元) 準備学習:べき関数の積分を理解しておくこと。
6.運動方程式の解:抵抗力 準備学習:指数関数の微積分について理解しておくこと。
7.運動方程式の解:単振動、減衰振動 準備学習:三角関数の微積分について理解しておくこと。複素数について、基本的なことを学習しておくこと。
8.運動方程式の解:強制振動 準備学習:前回の、単振動についてよく復習しておくこと。
9.等速円運動を引き起こす力 準備学習:ケプラーの法則について調べておくこと。
10.運動と座標系 準備学習:遠心力と向心力に違いについて、理解するように勤めること。
11.力学の保存量(1):仕事 準備学習:ベクトルの内積について復習しておくこと。
12.力学の保存量(2):力学的エネルギーとその保存則 準備学習:重力中での質点の落下と単振動について復習しておくこと。
13.力学の保存量(3):運動量と角運動量 準備学習:ベクトル外積について復習しておくこと。
14.特論 現代の物理学から、トピックを選んで解説する。 準備学習:前回までの講義で理解できない部分があればまとめておいて、講師に質問できるように準備すること。
15.学習成果の確認(試験) 準備学習:全講義を通して説明された概念を理解し、応用問題を解けるように準備すること。
- <成績評価方法及び水準>
- レポートと定期試験の結果で成績を評価する。また、講義中の発言に対して、発言点を与える。
積極的に質問・発言をして、講義に参加してほしい。
- <教科書>
- 「理工系物理学講義(改訂版)」加藤潔著。(培風館)。
- <オフィスアワー>
- 質問等のある学生は、水曜日の午後に新宿校舎12階の講師控え室に来てください。
- <学生へのメッセージ>
- ニュートン力学を理解するためには、微分・積分の基本的な知識が不可欠です。微積分の復習を十分にしておいてください。
質問は大歓迎です。どんなに初歩的な質問でもよいので、積極的に発言してください。
- <備考>
- 水曜日以外の日に連絡を取りたい学生は以下のアドレスにE-mailを出してください。
yoshimasa.kurihara@kek.jp
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